青学大 3冠いきなり消滅…優勝候補筆頭も失速4位 原監督「私の責任。やんちゃな選手を育てないと」

[ 2022年10月11日 04:32 ]

出雲全日本大学選抜駅伝 ( 2022年10月10日    島根・出雲大社正面鳥居前~出雲ドーム前=6区間、45・1キロ )

出雲全日本大学選抜駅伝で、スタートする1区の選手たち
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 トラックシーズンで圧倒的な結果を残し、優勝候補筆頭とされた青学大は4位に終わり、今季の3冠がいきなり消滅した。4位で受けた3区のエース近藤幸太郎(4年)が2位まで上げていたが、4区・志貴勇斗(3年)が区間6位と失速。4位に後退し、その後も順位を上げられなかった。原晋監督(55)は「4区の向かい風は不安視していたところ。調整段階から良くなかった状態の選手を使った私の責任」と話した。

 全日本大学駅伝、2連覇の懸かる箱根駅伝へ向けて指揮官は「攻めるレースをしてほしい。前を追う駅伝力をつけないと。やんちゃな選手を育てないといけない。後手に回ると勝てない」と足元を見つめ「全日本は勝ちにいきたい」と切り替えた。

 ≪国学院大 駒大に脱帽2位もチームの成長実感≫国学院大は勝負どころとにらんだ4区で中西が区間トップの走りを見せた。6位から2位に順位を上げた4年生は「強気な走りができた。初めての区間賞をやっと獲れた」と喜びを語った。ただ3年ぶりの頂点には届かず、前田監督は「4区で先頭に立てれば勝機ありと思っていた。力負け。(駒大に)完璧な駅伝をされた」と脱帽。中西は「2位でも悔しいと思えるのは、チームの成長。全日本、箱根では優勝を目指して頑張りたい」と次へ視線を向けた。

 ≪中大1区吉居大が好走で3位≫9年ぶり出場の古豪・中大は1区で起用された3年生エース吉居大和が区間記録まであと2秒に迫る好走で流れを引き寄せた。今年の箱根駅伝の最優秀選手は「最低限の走りはできた。3位の目標を達成できた」とうなずいた。弟の駿恭がチームに入り、1年生にしてアンカーを務めた。区間4位で順位を1つ下げ「(兄に)自分も続きたい気持ちだったが、全然駄目な走りだった」と悔しそう。それでも藤原正和監督は「全日本へのテストで区間配置が見えてきた」と収穫を口にした。

 ≪順大5位に奮起促す≫順大・長門監督が選手への奮起を求めた。2区に3000メートル障害東京五輪7位の三浦を擁しながら表彰台に届かず。「選手たちは3冠を掲げてスタートしたが、勝つ気があるのかという内容だった」と厳しく指摘。2区で駒大の1年生佐藤に区間賞を譲った三浦についても「負けてはいけない」とし、全員に「力を絞り出す何かを出さないといけない」と要求した。三浦も「走りを磨いていく」と出直しを期した。

 ≪東京国際大連覇ならず、エース欠き8位≫東京国際大は初出場優勝からの2連覇はならなかった。3区に配置予定だったイエゴン・ビンセント(4年)が1週間前の左ふくらはぎの軽い肉離れの影響で欠場。浮上のきっかけをつかめないまま8位でゴールした。大志田監督は「ビンセントは無理しない方がいいという判断。うちは外国人頼みなので、日本人だけでどこまでやれるか試した」と話した。

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