勝みなみ 3差逆転“猪木魂”で史上3人目連覇 「信じられないくらい、うれしいです」

[ 2022年10月3日 04:30 ]

女子ゴルフツアー 日本女子オープン最終日 ( 2022年10月2日    千葉県 紫CCすみれC=6839ヤード、パー72 )

トロフィーを手に笑顔を見せるローアマの馬場(左)と優勝の勝(撮影・西尾 大助)
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 3打差3位から出た勝みなみ(24=明治安田生命)が6バーディー、2ボギーの68と伸ばして通算3アンダーで逆転し、昨年に続く史上3人目の大会連覇を果たした。7月の楽天スーパー・レディース以来の今季2勝目、ツアー通算8勝目。73で回った全米女子アマチュア選手権覇者の馬場咲希(17=代々木高2年)は通算5オーバーの11位で、ローアマチュアに輝いた。

 勝負を分ける一打になると、勝には分かっていた。17番、2メートルのバーディーパット。「これを入れたらトップに立つ。絶対に入れたい!」とカップに沈めきり、力強く右拳を握った。10番でカラーから7メートルをねじ込んだパーセーブもそうだった。勝負強さが光った、最終日の18ホール。6打差をつけて圧勝した昨年とはまた違う、1打差の接戦を制しての勝利。日本女子ゴルファーNo・1を決める大会で、史上3人目の連覇達成だ。

 「去年とは違うコースで、違う難しさがあった。信じられないくらい、うれしいです」

 最終ラウンドに向かう車中。1日に死去したアントニオ猪木さんのファン、母・久美さん(55)がYouTubeで98年の引退試合を終えて朗読した「道」を流した。これまでの定番「アンパンマンのマーチ」に新たに加わった「道」を聴いて、内容に感動。号泣する母とともに涙を浮かべ、決戦の舞台に到着した。プレー中もずっと頭に残っていた。「迷わず行けよ、行けば分かるさ」。その通りだった。

 今季掲げた目標は3勝とメジャーV。その先には、12月の米ツアー最終予選会(Qスクール)が待っている。9月中旬に既に申し込みも済んだ。「いいよね、ポチッとお母さんが(笑い)。まずはあと1勝以上して、米ツアーの予選会を頑張りたい」。大会開幕前、緊張で頭が真っ白になったという前年覇者によるチャンピオンズディナーでのスピーチ。来年は事前に考えて、米ツアーメンバーとして帰ってくるつもりだ。

 ≪同大会史上11人目の複数回V≫勝は日本女子オープンで史上3人目の大会連覇。1968~71年の4連覇、76、77年の2連覇を達成している樋口久子と、2016、17年の畑岡奈紗に続く快挙となった。また、この大会の複数回優勝は史上11人目。

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