~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑥ 正しい肩の回し方とは?

[ 2022年8月12日 12:00 ]

~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑥ 正しい肩の回し方とは?
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 正しいバックスイングのポイントは肩の回転です。肩を回さなければ、手だけでクラブを上げることになり、正しいトップ・オブ・スイングを迎えることはできません。今回は正しい肩の回転について説明します。奥嶋誠昭コーチはトップ・オブ・スイングで顎の下に左肩がくるような形が理想と言います。そのためには体を左に曲げる動きが必要とのこと。日大ゴルフ部OGの加藤みなみさんがアシスタントを務めます。 動画で見る・~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑥

 加藤 バックスイングではよく肩を回せと言われますが、意外とどのように回せばいいのか理解していない人って多くありませんか?
 
 奥嶋 確かにそうかもしれません。手だけでクラブを持ち上げている人に肩を回して下さいと言うと、水平に回そうとするんですよね。これだと体が起き上がってしまったり、頭が右に大きく動いてしまいます。アドレスでは上体が前傾していますが、その角度を変えずに肩を回すことが大切です。したがって、肩が回ると同時に左肩が下がる動きが必要になります。その結果、顎の下に左肩が入ってくる形が完成するわけです。
 
 加藤 どうしたら肩を正しく回せるようになるのでしょうか?
 
 奥嶋 肩を回す動きと体を左に倒す動きを同時に行うことをお勧めします。試しにサンドウエッジを持って実際にバックスイングを行ってみてはどうですか?
 
 加藤 ぜひやってみたいと思います。肩を回すだけでなく、体を左に倒すんですよね。あーっ、本当に顎の下に左肩が来ますね。
 
 奥嶋 それが正しい肩の回し方であり、バックスイングでの正しい体の動かし方なんですよ。
 
 加藤 体を回すというよりも捻るに近いですね。それに、結構トップ・オブ・スイングの形を維持するのがきついです。
 
 奥嶋 単に体を回しただけではパワーをためることができません。飛距離が出ないという人は、そういうパワーをためない楽なバックスイングを行っていたことにも原因があります。加藤さんのように、捻る感覚がある人は、それだけパワーをためているんだと考えましょう。
 
 加藤 正しい肩の回転を身につけるドリルはありますか?
 
 奥嶋 それではスティックを用意しましょう。無ければクラブでも構いません。そのスティックを肩のラインと平行になるように胸に当てます。落ちないように両腕を胸の前で交差してください。その形のまま上体を前傾してアドレスの形をつくります。あとは、先ほどの肩を回しながら体を左に曲げる動作を行いましょう。トップ・オブ・スイングの形をつくったときに、スティックの先端がボールを指していれば、正しい体の動きをした証拠です。
 
 加藤 うまくできない人はどうしたらいいでしょう?
 
 奥嶋 肩を回した後に、体を左に曲げてみましょう。慣れてきたら、肩を回しながら体を左に曲げてみます。
 
 加藤 これなら自宅でも簡単にできそうですね。
 
 奥嶋 練習場でボールを打つだけが練習ではありません。鏡を見ながら、このような形のチェックをすることも大事な練習です。時間を見つけて常に正しい動きをしているかどうかを確認しましょう。

 (取材協力=ヒルトップ横浜クラブ)

 ◆奥嶋 誠昭(おくしま・ともあき)1980年(昭55)3月26日生まれ、神奈川県横浜市出身の42歳。10歳からゴルフを始める。堀越高から米大学留学を経てレッスン活動をスタート。これまでに谷原秀人や一ノ瀬優希らのコーチを務め、現在は稲見萌寧、木下稜介らの指導を行っている。
 
 ◆加藤 みなみ(かとう・みなみ)1997年(平9)5月13日生まれ、栃木県佐野市出身の25歳。12歳でゴルフを始める。日大卒。大学時代はゴルフ部に所属。ベストスコアは72。将来の活躍が期待される女子ゴルファーを応援するプロジェクト「白金台女子ゴルフ部」のマネジャーとしても奮闘中。

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