女子やり投げ・北口 DLファイナル進出 3連勝逃すも2位 初の世界1位、貫禄トップ通過

[ 2022年8月12日 05:30 ]

陸上 ダイヤモンドリーグ第10戦モナコ大会 ( 2022年8月10日    モナコ )

ダイヤモンドリーグ第10戦で2位となった北口(AP)
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 女子やり投げが行われ、7月の世界選手権銅メダルの北口榛花(24=JAL)は62メートル37をマークして2位だった。ダイヤモンドリーグ(DL)3連勝の快挙はならなかったが、年間上位選手で争う9月のファイナル(チューリヒ)進出を決めた。世界選手権2連覇のケルシーリー・バーバー(30=オーストラリア)が64メートル50で優勝した。

 4投目を終え、ようやく北口にいつもの笑顔が戻った。観客に手拍子を求めて放ったやりは伸びを見せ、62メートル37で2位に浮上。5、6投目でトップに躍り出ることはできなかったが、優勝したバーバーらと健闘を称え合い、3大会連続で表彰台に上がった。

 「2投目以降で少しずつ自信を取り戻して投げることができた。記録的には満足できないが、2位という順位を獲得できたことは良かった」

 自身の今季ベストを出してDL2連勝を飾ったシレジア大会から中3日。全身が重く極度の疲労に襲われ、試合前は「(エネルギーは)すっからかん」「ちょっと無理そうなんだけど」と不安もよぎった。しかし、ここで崩れないのが今季の強さだ。

 3投目までは60メートル台に届かず、コーチの指示で、より扱いやすい普段より軟らかいやりに変更。適応力を発揮して4投目で好記録を叩き出した。北口にとって今季がDL初参戦。「他の国のトップ選手は毎日試合をできるような体を持っていると思う。まだ自分はその段階には来ていない」。海外の転戦に不慣れなことを自覚しながらも、自分と向き合い、確かな結果を残し続けている。

 やり投げで6人しか進めないファイナルへトップ通過が決定。19年から導入された世界ランキングでも日本女子の投てき選手で初めて1位に浮上した。競技後には自身のツイッターを更新し「少し休んでまた頑張ります」とつづった24歳。さらなる飛躍が期待される。

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