【世界陸上】マイル侍 惜しい!銅まで0秒79 アジア新で史上最高4位!パリ五輪で輝く

[ 2022年7月26日 04:00 ]

陸上・世界選手権最終日 ( 2022年7月24日    米オレゴン州ユージン・ヘイワードフィールド )

男子1600メートルリレー決勝で4位となり、抱き合うウォルシュ(中央右)ら日本チームの選手たち
Photo By 代表撮影

 男子1600メートルリレー決勝が行われ、日本(佐藤風雅、川端魁人、ウォルシュ・ジュリアン、中島佑気ジョセフ)は2分59秒51でゴール。インドの記録を0秒74更新するアジア新記録で史上最高の4位に入った。19年ぶりとなる決勝進出を果たし、メダル獲得まであと一歩に迫りながら、3位ベルギーとは0秒79差で表彰台を逃した。大会の全日程が終わり、日本は金1、銀2、銅1、入賞が5つという成績だった。

 あと一歩が届かなかった。ジャマイカ人の父と日本人の母を持つ3走のウォルシュが6位から4位まで押し上げ、アンカーの中島へとバトンを渡す。3位ベルギーを目の前に捉えながら追走するも、差は縮まらずに4位でフィニッシュ。3分を切るアジア記録にも「めちゃめちゃ悔しい」と中島が言えば、激走したウォルシュも「狙っていたのはメダル。(記録の)喜びより悔しさの方が大きい」と唇をかんだ。

 昨夏の東京五輪は予選敗退。分岐点は04年のアテネ五輪だった。400メートル、1600メートルのリレーはともに4位。表彰台を逃して400メートルチームが悔しがる一方、1600メートルリレーのチームにはどこか達成感があった。その後、400メートルリレーが世界選手権や五輪でメダルを獲得したのとは対照的に低迷した。

 その状況に危機感を覚え、24年のパリ五輪なども見据えた長期の強化へ乗り出したのが19年。「国内外の合宿など、さまざまな取り組みをした」と土江寛裕ディレクター。東京五輪前には数カ月に及ぶ合宿を行った。また、米国にウォルシュらを派遣し、本場の練習を共有。今季4人中3人が自己記録を更新し、個人の400メートルにウォルシュと佐藤、川端が出場。同種目に3枠フルエントリーするのは01年エドモントン大会以来で、初めて2人が準決勝に進んだ。

 来年の世界選手権、そしてパリ五輪で目指すのは表彰台。ウォルシュは「4継(400メートルリレー)だけじゃなく、昔みたいにマイルリレーも日本のお家芸として復活させたい」と言葉に力を込める。最終日に残したインパクトは、今後の日本の明るい希望となる。

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2022年7月26日のニュース