希実“鉄脚”2冠 女子800決勝2位から75分後、5000で猛烈スパートV

[ 2022年6月13日 05:30 ]

陸上 日本選手権兼世界選手権代表選考会最終日 ( 2022年6月12日    大阪市・ヤンマースタジアム長居 )

<陸上日本選手権最終日>女子5000メートルで優勝した田中(撮影・坂田 高浩)
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 女子5000メートルでは、田中希実(22=豊田自動織機)が15分5秒61で2年ぶり2度目の優勝を果たした。2位となった800メートル決勝から短いレース間隔で臨み、1500メートルを含めた2冠を達成。両種目で7月の世界選手権(米オレゴン州)の代表に決まった。日本記録保持者の広中璃梨佳(21=日本郵政グループ)も2位に入り、世界選手権の切符を手にした。

 猛烈なスパートで観衆をうならせた。ラスト1周を迎えると、田中は先頭を走る広中を一気に追い抜く。日本記録保持者との差をみるみる広げ、そのままフィニッシュする異次元の強さ。1500メートルに続いて頂点に立ち「今日は今年度で一番良いレースができたんじゃないかなと思う。今の自分を出し切れた」と充実感に浸った。

 午後4時20分に始まった800メートル決勝では、2分4秒51で2位。ゴールから約75分後の同5時37分に5000メートルのスタートを迎えた。わずかなレース間隔で臨んだが、疲労を感じさせない驚異的な馬力を披露。昨年も同じ3種目に出場し、優勝した1500メートル以外は3位だったが、1年前の自分を上回った。

 世界選手権には800メートルでもランキングで出場権を得られる可能性があるものの、1500メートルと5000メートルの2種目で挑むことが濃厚だ。昨年の東京五輪では1500メートルで8位入賞を果たした一方、5000メートルは予選敗退。再び挑む世界の舞台へ「両方の種目で決勝に残りたい」と言葉に力を込めた。

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