NY地下鉄の銃撃現場はNBAネッツの練習場の最寄り駅 試合目前の選手にも衝撃

[ 2022年4月13日 09:42 ]

騒然となったブルックリンの「36番通り駅」の周辺(AP)
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 12日午前8時すぎににニューヨーク市ブルックリンの地下鉄で発生した銃の乱射事件は、レギュラーシーズンを終えて「プレーイン・トーナメント」をこの日に控えていたNBAネッツの選手たちにも衝撃を与えた。

 スポーツ専門局のESPNによれば、事件現場となった地下鉄の「36番通り駅」はネッツの練習場から800メートルほどの言わば最寄り駅。試合前の練習を終えたケビン・デュラント(34)は「事件の詳細はわからなかったが練習場でもサイレンが聞こえた。外の騒がしさもわかった。とてもショックだ」と語り、「被害にあった方々の無事を祈っている」と沈痛な面持ちだった。

 事件は朝の通勤ラッシュの時間帯に発生。ガスマスクをつけて作業用のベストを身に着けた男が車両のドアが閉まる直前に発煙筒を投げ込み、持っていた銃を乱射した。AP通信によれば少なくとも10人が撃たれ5人が重傷。このほか煙を吸ったり、転倒した29人が病院に搬送される事態となった。

 犯人は逃走。同日、ネッツは事件発生から12時間後に「36番通り駅」から北東に3・8キロ離れたバークレイズ・センターでプレーオフ進出をかけてキャバリアーズと対戦したが、犯人の身柄が確保されない中でのティップオフとなった。

 ニューヨーク市は昨秋に地下鉄の駅に計472台の監視カメラを増設したが「36番通り駅」のカメラは故障。警察当局ではこれ以外のカメラの映像を元に、犯人の特定と逮捕を急いでいる。

 なおこの事件を受け、ネッツ側は試合前に被害者救済のために5万ドル(約630万円)を寄付すると発表している。

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