【箱根駅伝】金哲彦氏 青学大は分厚い選手層で復路逃げ切りの公算大

[ 2022年1月3日 05:30 ]

第98回東京箱根間往復大学駅伝 往路 ( 2022年1月2日    東京・大手町~神奈川・箱根町 5区間107・5キロ )

往路優勝のゴールテープを切る青学大・若林(撮影・尾崎 有希)
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 【金哲彦氏の目】青学大にとっては思い描いていた通りのパーフェクトなレースだったに違いない。ハイペースになった1区で大きく離されず、2区も近藤が実力通りの走りを見せた。3区の太田は東京国際大の丹所に追いつかれたものの、逆に後ろにつくことで自分のリズムをつくり、最後に突き放した。

 さらに4区で飯田が2位との差を広げたことで、5区の若林は最初の3キロを無理せず楽に入ることができた。若林は地をはうような足の運びをするので、上りにも下りにも向いている。5区は向かい風だったので区間記録には届かなかったが、文句なしの素晴らしい走りだった。昨年は総合4位だったとはいえ、元々、箱根に合わせる調整力と分厚い選手層では群を抜いている。それがパーフェクトに発揮されたのだから、往路Vも当然だろう。

 対照的にライバルの駒大は3区がブレーキ気味になってしまったのが痛かった。3分28秒差を考えると、復路では6、7区で青学大の背中が見えるところまで詰めないと苦しいだろう。青学大は復路にも岸本や佐藤などの有力選手を残しており、多少詰められても後半にペースアップして突き放す「復路の必勝パターン」でいけば逃げ切る公算が大きい。(駅伝マラソン解説者)

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2022年1月3日のニュース