暗闇から始まり、何かをつかむ 羽生結弦“ロンカプ”の物語

[ 2021年12月24日 20:57 ]

フィギュアスケート全日本選手権第2日 ( 2021年12月24日    さいたまスーパーアリーナ )

<全日本フィギュア第2日>男子SP、演技を終え笑顔を見せる羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 男子で14年ソチ、18年平昌と五輪連覇の羽生結弦(ANA)が、男子ショートプログラム(SP)で111・31点をマークして首位発進し、オンライン取材に応じた。

 新SP「序奏とロンド・カプリチオーソ」は、ジェフリー・バトル氏に振り付けを依頼した後、ブライアン・オーサー・コーチらとも相談し、シェイリーン・ボーン氏も加わったという。初演で好演技を見せても「まだ洗練されていないかもしれないけど」とした上で、「ジャンプだけでなく、全部見ていただけるようなプログラムにしていきたい」と話した、

 ピアノバージョンへの編曲を手がけたのは、ピアニストの清塚信也。電話で打ち合わせした際、「すごくパッションにあふれる、だけど、そこに切なさだったり繊細さがあふれるものにしていただきたいです」と頼んだという。

 そして、羽生のイメージは高まった。「自分自身アクセルが進ちょくなくて苦しかった時期」も影響しただろうか。「ジェフがこのプログラムの基盤を作ってくれて、シェイが情緒あふれる物語を付けてくれた」というプログラムを、こう説明する。

 「暗闇から最初は何か思い出が色々ちらついて、みなさんの記憶だったり、自分が歩んできた道のりみたいなものが、思い出すんじゃなくて、蛍の光のようにぱって広がってきて」。最初のスピンを終えた後は「そういうのを全部エネルギーにして、何かに向かってがむしゃらに突き進んで、最後は何か分からないんですけど、自分でもよく分からない、何か意識が飛んでいるような感覚の中で何かをつかみ取るみたいな物語」と話した。

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2021年12月24日のニュース