アメフト関学大に現れた規格外の大器 QB鎌田の鉄砲肩は必見 大村監督「大谷翔平みたいなもの」

[ 2021年10月4日 05:30 ]

関西学生アメリカンフットボール1部リーグBブロック   関学大48―7同大 ( 2021年10月3日    たけびしスタジアム京都 )

<同志社・関学>3Q、パスを出す関学・QB鎌田(撮影・後藤 正志)
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 プロなら、十分にお金を取れる“武器”といっていい。関学大QB鎌田陽大(2年)の鉄砲肩は、学生の域をはるかに超えていた。2年生司令塔にとって、秋季リーグのデビュー戦。「初陣」のナイーブさはなく、フィールドを自分の色に染めていく。

 2プレー目で、いきなり42ヤードのロングパスをヒット。先制TDを奪った直後のシリーズでも、47ヤードのパスを決めた。圧巻は第2Q2分40秒。WR糸川へ、ピンポイントの42ヤードTDパスを通した。20回投げて13回成功させたパスでトータル271ヤードをゲイン。昨年までの奥野に代わる攻撃の顔は、オフェンスの風景を変える力をも持っていた。

 「もっと決められるプレーがあった。まだ練習量が足りないかな、という感じです」

 謙遜は、決してポーズなどではない。本調子なら、「50ヤードから60ヤードは投げられる」と豪語。ただ、投げるのでなく、動き回るレシーバーに合わせる距離だから驚きだ。

 TDパスをキャッチした糸川も、1年後輩の潜在能力に舌を巻く。「初めて見た時は“こんなパス、誰が取れるねん”と思った。あれだけ遠くに投げられたら、攻撃の幅も確実に広がるんじゃないですか」。奥野とは全くタイプの違うQBの出現が攻撃陣に与える影響は計り知れない。

 「(相手陣の)奥に投げられるQBはあまりいないと思う。それを生かしていきたい」

 レベルアップを誓う司令塔に対し、大村和輝監督も「(素材は)大谷翔平みたいなもの。ホームランか、三振では困りますけどね。まあ、アメフトに取り組む姿勢もいいし、伸びてくれれば…」と期待する。次節(17日)は、京大との大一番。規格外の肩が「伝統の一戦」に新たな1シーンを刻む。(堀田 和昭)

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