坂本 ハプニングも北京シーズン首位発進、2度の音楽停止乗り越えノーミス

[ 2021年8月12日 05:30 ]

フィギュアスケート げんさんサマーカップ第3日 ( 2021年8月11日    滋賀県大津市・滋賀県立アイスアリーナ )

<げんさんサマーカップ2021 女子SP>音響トラブルにも動じず73.74をマークした坂本花織(撮影・長久保 豊)
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 22年北京冬季五輪のシーズンが本格的に始まり、多くの有力選手が出場した女子ショートプログラム(SP)は18年平昌五輪6位の坂本花織(21=シスメックス)が2度音楽が止まるハプニングがありながら73・74点の高得点で首位発進した。16歳の松生(まついけ)理乃(中京大中京高)が70・27点で2位。男子は昨季の世界選手権銀メダルの鍵山優真(18=星槎国際高横浜)はミスが相次ぎ72・41点で3位発進となった。

 北京シーズンは“坂本劇場”で幕開けした。今季初戦で新曲「グラディエーター」を披露。冒頭の2回転半を決め、続く3回転ルッツを跳ぼうとした際に音楽が止まってしまった。審判席にトラブルを申告し、中野コーチから受け取った予備のCDを流したが、同じタイミングで再び曲がストップ。最後はモバイル端末の音源を使い、ノーミスで演技を終えた。坂本は「もう笑けてきた…ビックリした」と胸をなで下ろした。

 「最後まで曲がかからなかったらどうしようと焦り100%だった」。それでも宮原や樋口ら、五輪出場を争う国内のライバルを抑えて首位発進し「73点でいいのかなと…ちょっと戸惑ってます」と苦笑いした。北京五輪の女子シングルの切符は3枚。12月の全日本選手権後に代表が決まる。坂本は「去年と違う女性らしさを出せるように」と新SPの完成を目指してきた。初戦は思わぬ形となったが勝負の年は静かに始まった。

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