豊昇龍 2場所連続大関撃破で自己最速勝ち越し 叔父・朝青龍ばりの足技鮮やか

[ 2021年7月15日 05:30 ]

大相撲名古屋場所11日目 ( 2021年7月14日    ドルフィンズアリーナ )

寄り倒しで正代(右)を破った豊昇龍
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 モンゴル出身で22歳の平幕・豊昇龍が大関・正代を寄り倒しで撃破し、8勝3敗で勝ち越しを決めた。11日目は自己最速。横綱・白鵬は新小結・若隆景を冷静に寄り倒し、綱獲りの照ノ富士も関脇・御嶽海を一方的に寄り切ってともに全勝を守った。2敗力士が消え3敗は逸ノ城、豊昇龍、玉鷲、琴ノ若の平幕4人。

 自身最速となる11日目での勝ち越し。初対戦だった先場所に続いて正代を破った豊昇龍は「うれしい。勝って本当に良かった」と喜びを爆発させた。

 立ち合いで右を差され、俵まで押し込まれたが前傾姿勢でしのぐ。引きに乗じて反撃し、左下手で振ろうとする大関に体を寄せ、右上手を引いて右外掛け。自分の右膝を相手の左膝の裏にあてがいながら崩すと、勢いのまま寄り倒し「前に攻めたら何とかなると思った」と強気に話した。激しい闘争心と足腰の強さは叔父の元横綱・朝青龍譲り。土俵下の錦戸審判長(元関脇・水戸泉)は「相手の腰に自分のまわしを付けて、右脚で相手の左脚を抑えていたから投げを食わなかった。センス、うまさを持っている」と評した。

 兄弟子で今場所小結に昇進した明生の活躍に引っ張られるように力をつけ入幕後初の2桁白星も見えてきた。「口から出さないが、思っていることはある」。闘志を胸に秘めて残り4日の闘いに臨む。

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