丸川五輪相「あれっと思った」五輪ファミリー3000人来日「ここから減っていく」

[ 2021年5月28日 09:37 ]

丸川珠代五輪相
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 丸川珠代五輪相が28日、閣議後会見を行った。

 新型コロナウイルス禍での東京五輪・パラリンピック開催に向け、大会組織委員会は関係者らの来日人数削減に取り組んでいる。組織委が26日に公表した資料では、五輪に関して選手以外で来日する関係者は、延期前の約14万1000人から現時点で約5万9000人に。大きく減ったのは「その他」に該当するゲストやスタッフ。報道陣も約3000人の削減となった。

 ただ、「五輪ファミリー」と呼ばれる国際オリンピック委員会(IOC)委員やIOC関係者3000人は削減せずに維持。この件について問われた丸川五輪相は「とてもいい質問」とし、「実は私もあれっと思って(組織委の)武藤事務総長に確認した」とし、五輪ファミリーの配偶者を含む同伴者の削減に対する精査が進んでいないと説明。「ここから減っていく」と続けた。

 組織委の武藤敏郎事務総長は「なんとか協力いただくような話をしたいが、元々これらの人たちは必要不可欠な人材であることがほとんど。みなさん必要性があって来る。現時点で変えることはできない」と説明していた。丸川五輪相は武藤事務総長が「勘違いと言っていました」と明かし、「配偶者を含む同伴者の数字が含まれていない」と話した。

 ただ、組織委の広報担当者は26日の武藤事務総長の会見後に、IOC関係者らの配偶者を含む同伴者は既に「その他」の項目で削減済みという認識を示していた。武藤事務総長が言うように、それぞれが「必要不可欠な人材」である場合、33競技が実施される東京五輪では、1競技あたり約90人が何らかの役割を担うことになる。

 特権意識が強いIOC委員はこれまで、大会期間中に高級ホテルに滞在し、連日パーティーを開くなどのバブリーな生活を送り“五輪貴族”と表現されることも。東京五輪は延期となり簡素化に取り組んだ結果、IOC総会の開会式の中止を決定し、飲食サービスなども見直した。

 他にも各国・地域のオリンピック委員会(NOC)の1万4800人、パラリンピックファミリー2000人、各国・地域のパラリンピック委員会(NPC)5900人の人数も維持されている。

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2021年5月28日のニュース