元大関の小結・高安 貴景勝、朝乃山ら大関相手に計14番で10勝

[ 2020年12月19日 17:44 ]

<相撲・合同稽古2日目>貴景勝(左)を攻める高安(代表撮影)
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 大相撲の合同稽古2日目が19日、両国国技館内の相撲教習所で行われ、元大関の小結・高安(30=田子ノ浦部屋)が奮闘した。はじめに貴景勝(24=常盤山部屋)、朝乃山(26=高砂部屋)の両大関、元大関で小結の照ノ富士(29=伊勢ケ浜部屋)との申し合いを行い、計14番で10勝4敗。その後、横綱・白鵬(35=宮城野部屋)から指名されて三番稽古に移行し、計14番で5勝9敗だった。

 ぶつかり稽古では白鵬に何度も転がされた。稽古後は「ここ数場所で、一番いい稽古ができましたね」と充実の表情を浮かべた。

 新旧の大関による申し合いは、この日の朝に話し合って実現した。「大関相手ですから、力を出し切って、甘い相撲にならないように、それだけ心掛けて取り組もうと思いました」。貴景勝には4勝2敗で、突き押しの相手を押し返す場面もあった。朝乃山には4勝1敗。相手の得意な右四つで左上手投げを決めるなど、力強さが目立った。

 白鵬とは今年春場所で対戦しているが、稽古場で胸を合わせたのは昨年の地方巡業以来。右四つに組み止められても腰を振って右下手を切って寄り切るなど、横綱相手にも存在感を示した。「今日は達成感がありましたね。中途半端な相撲は少なかったので。出る時は出て、投げる時は投げて。引きもしっかり残して。ポイント、ポイントで辛抱して相撲を取って、そこが良かったですね」と振り返った。

 腰痛など故障が重なり、昨年九州場所で大関からの陥落が決定。今年の7月場所では前頭13枚目まで番付が落ちたが、そこから2場所連続で10勝を挙げ、三役に復帰した11月場所も千秋楽に勝ち越しを決めた。大関返り咲きを目指す21年に向けて、合同稽古は格好の鍛錬の場になっている。「内容のいい相撲を取りたい。番数も考えてやりたいですけど、まずはケガをしない体づくりをしっかりしながら、並行していい相撲を取りたい」と意気込んだ。

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2020年12月19日のニュース