新生KG、大勝発進だ!関学大、8TDの猛攻で大村監督の初陣飾る

[ 2020年10月18日 14:43 ]

関西学生アメリカンフットボール1部トーナメント1回戦   関学大55―13同大 ( 2020年10月18日    神戸市王子スタジアム )

<関学大・同大>第1Q、選手に指示を出す関学大・大村監督(中央)(撮影・坂田 高浩)
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 伝統の青いユニホームが新しい鼓動を刻み始めた。史上初のトーナメントで争う関西王者。負ければ終わりの重圧をはね返し、関学大・大村和輝監督の顔に少しだけ安ど感がにじみ出ていた。

 「出だし、キックオフリターンで楽に点が取れたので良かった。初勝利の感想?まあ、次にいけて良かったですね」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春季公式戦は全試合中止。28年間、名門を率いた鳥内秀晃前監督を引き継いだ指揮官にとって、最もタフな状況での初陣だった。初戦特有の緊張感が残るサイドライン。波乱要因になりかねない堅さを打破したのは、やはり大舞台を知る最上級生だった。

 同大のキックオフ。自陣90ヤード付近でキャッチしたRB三宅昂輝がブロッカーに守られながら、前進していく。密集を抜けた後は独り旅。いきなりのキックオフリターンTDが試合を落ち着けた。

 スターター3年目のQB奥野耕世、WR鈴木海斗とオフェンスの“核”が普段通りの力を発揮して、ドライブを進めていく。控え選手中心になった後半こそ苦戦したものの、8TDを奪って、TV解説のためスタジアムを訪れた鳥内前監督の眼前で順当に準決勝へ進んだ。

 「後半のメンバーがしょぼかったので面白くない。それが我々の実力だと思うので、ここからしっかり立て直していきたい」

 大学日本一30度を誇る伝統校を率いる覚悟が言葉にある。準決勝の相手は、昨年のリーグ戦で2点差勝利と苦しめられた神戸大に決まった。5年連続の甲子園ボウル出場へ――。新しい将の手で、KGが必勝の歴史を受け継いでいく。

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