村岡桃佳 スキーと陸上の二刀流継続宣言「欲張りなので諦められなかった」

[ 2020年6月14日 15:55 ]

室内トレーニング中の村岡(2020年6月11日撮影、株式会社スポーツビズ提供)
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 18年平昌パラリンピック女子アルペンスキー座位で大回転の金メダルを含む5つのメダルを獲得し、昨春から本格的に陸上に挑戦している村岡桃佳(23=トヨタ自動車)が14日、オンラインの合同取材に応じた。来夏に延期された東京パラリンピックと22年北京パラリンピックを目指し、「私自身の決意と覚悟として、両競技でパラリンピック出場に向けて全身全霊を注ぎたい」と夏冬“二刀流”を明言した。

 村岡は昨年5月から陸上短距離に取り組んできた。今年1月にはオーストラリアで行われた国際大会で100メートル(T54)に出場し、16秒34の日本新記録をマーク。16年リオデジャネイロ・パラリンピックで4位に相当する記録を打ち立て、出場への期待が高まっていた。東京大会が延期となり、どちらか1つを選ぶことも考えたそうだが、「この1年真剣に取り組んで、陸上選手としての自覚も芽生えた。欲張りなので両方諦めたくなかったです」と険しい道のりを選択した。

 両大会出場に向けて最大の課題はスケジュール面だ。出場権の獲得には両競技の国際大会で安定した成績を残さなければならない。「陸上と並行して、スキーの活動もする。行ったり来たりで自分自身もやったことがないので、可能かどうか不安」と胸の内を明かした。現状では今年9月までは陸上に専念し、10~12月はスキー。来年1月に再び陸上に戻り、2~3月はスキー、4月以降は東京パラに向けて陸上を行うという。

 21年東京大会から22年北京大会までの期間は、わずか半年。「こんなに短いスパンでパラリンピックを渡り歩いた選手はきっといないと思う。私自身が第1号になりたい」。新たな挑戦を胸に、村岡が道なき道を進む。

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2020年6月14日のニュース