“ミレニアム世代”の大物・安田祐香 いよいよプロデビュー “黄金世代”の躍進にストップをかけるか注目

[ 2020年6月10日 05:30 ]

女子ゴルフ 開幕を待つルーキーたち(7)

お菓子作りでリラックスする安田祐香
Photo By 提供写真

 2000年度生まれの“ミレニアム世代”がついにプロデビュー戦を迎える。安田祐香(19=NEC)はアマチュア時代からナショナルチームのエースとして世界を経験。19年の“マスターズ女子アマチュア版”オーガスタ・ナショナル女子では世界3位に輝いた。畑岡奈紗、渋野日向子ら“黄金世代”の躍進にストップをかける注目のシーズンが始まる。

 新型コロナウイルスの存在が世に出る前の昨年12月、安田はつかの間となるはずだったオフを楽しんでいた。

 「あの頃はよく友達とご飯に行ったりしてました」。あれから半年。ようやくルーキーイヤーの開幕が2週間後のアース・モンダミン・カップに決まった。「思っていたより試合の中止が続きましたけど、その分、練習できたのは良かった」。長い自粛生活中もしっかり開幕を見据えて前進を続けてきた。

 1メートル63、53キロ。昨年賞金シードを獲得した1メートル60以上の選手の中で安田より体重が軽いのは一人だけ。きゃしゃな体のアスリート化と昨冬苦しんだ腰痛克服のため自重による地道なトレーニングを続けてきた。担当トレーナーとは小学生の頃からの付き合い。「体が細いのも分かってるので“わあ”って筋肉をつけるんじゃなくて徐々に」。理想は野球のイチロー氏のようなしなやかな体。今オフは手始めにでん部の強化に取り組んだ。

 大ブレークを予感させる実績を誇る。プロツアーでは過去海外メジャー2試合を含む22試合に出場し、予選落ちはわずか1度。トップ10入りも18年7月の大東建託・いい部屋ネット3位など4度。最大の武器はアイアンの精度だ。高校2年だった17年にはわずか3試合ながらその年のパーオン率1位イ・ミニョンの73・6111を上回る79・7980を記録している。

 家族で出掛けた初詣で。今年は絵馬に「ツアー優勝」と書いた。「全国優勝」と記した17年には日本女子アマチュア選手権で日本一に。「2連覇」と書いた18年は全国高校選手権団体の部を連覇。「プロテスト合格」と書いた19年にはツアー制度施行後、最難関となったプロテストを4位で突破した。過去3年、全て願いはかなった。時折、趣味のお菓子作りで気分転換を図りながら、期待に胸を膨らませて開幕を迎える。
 
 ◆安田 祐香(やすだ・ゆうか)
 ☆生まれ 2000年(平12)12月24日生まれ、兵庫県出身の19歳。
 ☆名前 両親からの愛情をいっぱいに受けて育つように父・光祐さん、母・美香さんから一字ずつを取って祐香(ゆうか)。大手前大ゴルフ部の先輩でもある姉は美祐(みゆう)さん。
 ☆ゴルフ歴 7歳から。坂田信弘プロが主宰する坂田塾で基礎から学んだ。兵庫・滝川二高では古江彩佳と17、18年全国高校選手権団体の部2連覇。個人でも17年日本女子アマチュア選手権、18年全国高校選手権春季大会で日本一に。17年JGAナショナルチーム入り。19年にはアジアパシフィック女子アマチュアでアジアNo・1、オーガスタナショナル女子アマチュアでは世界3位に。
 ☆目標とするプロゴルファー 申ジエ、松山英樹。
 ☆趣味 お菓子作りとショッピング。
 ☆好きな色 青。
 ☆ゴルフ以外の夢 5000万円以上するスーパーカー、ランボルギーニ・アヴェンタドールに乗ること。

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