NFLに衝撃! 伝説の名キッカーが新型コロナの感染で死去

[ 2020年4月6日 10:27 ]

1971年のイーグルス戦でFGを決める故デンプシー氏
Photo By AP

 生まれつき右足のつま先と右手の指がないという障害を持ちながら、フィールドゴール(FG)のNFL最長記録を保持していたトム・デンプシー氏が新型コロナウイルス感染による合併症で死去していたことが明らかになった。73歳だった。

 188センチ、116キロという超大型のキッカーだったデンプシー氏は1969年にドラフト外でルイジアナ州ニューオーリンズを本拠にしているセインツに入団。つま先のない右足に特殊なシューズを履いてプレースキッカーとして活躍し、セインツ、イーグルス、ラムズ、オイラーズ、ビルズの5球団で11シーズン(出場127試合)にわたってプレーした。

 つま先がないために蹴る側面が平らになっているシューズは波紋を呼んだが、セインツ時代の1970年11月8日のライオンズ戦でマークした63ヤードのFGは、2013年12月8日にマット・プレイター(当時ブロンコス=現ライオンズ))が64ヤードのFGを成功するまで、43年間にわたってNFLの最長記録(1998年にブロンコスのジェイソン・イーラムがタイ記録)として書き留められていた。デンプシー氏の登場でその後、NFLはルールを2つ変更。ゴールポストの位置はゴールライン地点から10ヤード後方のエンドゾーンぎりぎりのポジションに移され、蹴る足に履くシューズの形状は一般的なものと同じにすることを定めた。

 デンプシー氏はここ数年、アルツハイマー症のためにニューオーリンズ市内の施設に入っていたが、同市では新型コロナウイルスの感染者がニューヨーク市同様に急増。この施設では50人の感染者を出していた。デンプシー氏は1週間ほど前に検査で陽性反応を示し、その後容体が悪化していった。 

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2020年4月6日のニュース