米ツアーでも取り入れられている遠心力打法を紹介

[ 2020年3月27日 05:30 ]

遠心力を使って飛ばすスイング理論を提唱する常住治臣氏
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 本格的なゴルフシーズンの到来が近づいてきた。新型コロナウイルスの影響でプレーを控えているゴルファーも、感染が終息に向かえばムードも変わりプレーの機会も増える。そこで今回はスペシャル企画で、最新の飛ばしのテクニックを紹介。講師を務めるティーチングプロの常住治臣氏(38)は遠心力を使って飛ばすスイング理論を提唱し、アマチュアの飛距離アップをアシスト。米ツアーでも多くの選手が取り入れているその秘策を身に付けよう。

 常住氏が指導しているのは、遠心力を飛球線方向に作用させて飛ばすテクニックだ。D・ジョンソンやマキロイのようなパワー系の選手でも、最近はフラットなアッパー気味の軌道で飛ばしている。打ち出し角度が理想的な形になり、スピン量も減ってキャリーを稼げるからだ。

 「腕力を使ってダウンブローに振るとケガをしやすくなります。パワーがない人なら、なおさら遠心力を使った方が効率良くボールに力を伝えられます」。遠心力が大きくなれば、インパクト時のパワーも増す。そのためにはまず軸を安定させる必要がある。コマの芯がブレなければ、スピードが上がり、効率良く回転するのと同じ理屈。そのポイントとなるのが体重移動だ。体重移動が小さければ、軸の揺れも小さくなる。「体重移動のイメージはバックスイングで右足踵(かかと)、ダウンからインパクトにかけて左足踵。右足踵→左足踵と足踏みするように軽く体重移動します」

 ダウンスイングでは地面を強く踏み込まない。軸を揺らさず、遠心力を支える意識を持って振る。そうすればスイングは自然にフラットになる。では、その打ち方を身に付けるための練習方法とアドレスを紹介しよう。

 【準備運動】1・脇腹のストレッチ クラブを持ち上げ右脇腹を伸ばすように上半身を左に傾ける(写真(1))。次に左脇腹を伸ばし右に傾ける。それぞれ5秒静止。慣れてきたら10~20秒。

 【準備運動】2・腰、背中のストレッチ クラブを腰に当て、腰を旋回させる(写真(2))。右、左回り5回ずつ。

 【準備運動】3・肩周りのストレッチ クラブを持ち、右手を背中の後ろで伸ばす(写真(3))。同じように左手を背中の後ろで伸ばす。5~10秒静止。

 【ホースを振る】両足を肩幅ほど広げ、左右に振る。大きく体重移動すると意味がない。右に振ったときに右足踵、左に振るときは左足踵と足踏みするリズムで軽く体重移動。野球のスイングのように腰の高さで振る。毎日5分。時間がなければ1分でもOK。

 【アドレス】1・グリップ 左手のナックルが上から2つほど見えるストロンググリップで握る(写真(4))。

 【アドレス】2・ボールの位置 左足爪先の前に置く。左足踵の延長線上だと軌道がダウンブローになりやすい。爪先の前ならインパクトポイントが若干遠くなり、フラットなスイングになる。

 少しでも飛距離を伸ばしたいゴルファーは、一度この“遠心力打法”を試してみてはいかがだろうか。

 ◆常住 治臣(つねずみ はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の38歳。5歳でゴルフを始め、米マーセッド・カレッジ留学を経て、12年日本プロゴルフ協会(PGA)の指導者ライセンスを取得。1メートル70、70キロ。

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