【荒磯親方 真眼】左上手取れている朝乃山 先場所より集中力がアップ

[ 2020年3月10日 08:44 ]

大相撲春場所2日目 ( 2020年3月9日    エディオンアリーナ大阪 )

上手出し投げで徳勝龍(下)に勝利する朝乃山(撮影・平嶋 理子)                                           
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 朝乃山はうまさで徳勝龍を破りました。おなかを使って距離を詰めてくるのが徳勝龍の強さなのですが、朝乃山は突き押しで距離を空け、そこで上から上手を取りました。体圧で勝負していたら体重が重い徳勝龍に持っていかれる可能性があります。体圧を感じないようにできたのは、体が反応したのか考えての相撲なのか分かりませんが、うまさを出していて余裕があるように見えました。

 朝乃山は初日に続いて左上手が取れています。先場所はなかなか左上手が見られなかったのを考えると、人がいない今場所は逆に集中してやるべきことがやれています。初日にがっちり勝てたことも良かったのでしょう。こういう時は出足のいい力士の方が乗っていけるし、雰囲気に慣れていけると思います。

 先場所優勝している徳勝龍は立ち合いからとったりで行きましたが、ちょっと欲が見えました。こういうときこそ基本に戻って前に出る相撲を心掛けるべきです。それを考えるだけでも流れは変わってくるはずです。(元横綱・稀勢の里)

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2020年3月10日のニュース