元公務員関取が誕生、一山本 新弟子年齢制限緩和の適用1号

[ 2019年5月30日 05:30 ]

大相撲名古屋場所番付編成会議

一山本(右)の新十両昇進が決まり喜びの会見を行う(左から)おかみさんのみづえさん、二所ノ関親方
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 公務員出身の異色関取が誕生した。16年9月に相撲協会が新弟子検査の年齢制限を23歳未満から25歳未満に緩和。適用第1号として23歳でプロ入りした一山本は2年半で夢をかなえ、「この世界で上がらないといけないと思っていた。うれしい」と笑顔を見せた。

 中大から北海道福島町役場に就職したが、16年の国体で成年個人ベスト16に終わり、「このままで終われない」と角界への思いを強くした。

 1メートル86、126キロで長い腕を生かした突っ張りで一気に幕下まで駆け上がったが、1年前に壁にぶち当たり「上がれないかも」と挫折を味わった。だが兄弟子の幕内・松鳳山のアドバイスで、まわしを取るなど取り口も幅を広げ、自己最高位だった夏場所で5勝を挙げた。

 17年秋に倒れ、現在もリハビリ中の師匠・二所ノ関親方(元大関・若嶋津)は会見に姿を見せ「もうちょっと太って、引かずに前にいく相撲を徹底すれば三役に入る力はある」と太鼓判を押す。同学年には夏場所で平幕優勝の朝乃山らがいる。「刺激を受けている。早く追いついて対戦したい」と目を輝かせた。

 ▼日高みづえさん(二所ノ関親方夫人)良かったです。(2014年に)二所ノ関部屋になってから初の関取。他の若い衆にも刺激になると思います。

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2019年5月30日のニュース