Qちゃん、有森ら名選手育てた“マラソン名伯楽”小出代表が勇退…

[ 2019年4月2日 05:30 ]

00年のシドニー五輪・陸上女子マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子をねぎらう小出義雄監督
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 2000年シドニー五輪陸上女子マラソンで金メダルに輝いた高橋尚子さん(46)らを育て、名伯楽として知られる佐倉アスリート倶楽部(AC)の小出義雄代表(79)が、指導者を勇退したことが1日、関係者への取材で分かった。3月末で04年から選手指導を委託されていた実業団のユニバーサルエンターテインメントとの契約が満了した。

 関係者によると、今年1月ごろに小出代表側から契約の満了を伝えてきたという。近年は入退院を繰り返して現場に出る回数も減っていた。過去には心臓の手術を受けたこともあり、体調面も踏まえて決断したという。最近は調子が良い日と悪い日の差があり、現場に立つことは厳しい状況だった。

 チーム関係者は「契約を続けてもらう前提だったが、体調のこともある。うちだけの小出さんではないので…」と苦渋の決断だったと明かす。今後は「小出代表の一番弟子」という深山文夫氏が指導していく方針。小出氏は01年に自身が設立した佐倉ACの代表は今後も続ける。

 小出氏は明るく豪快な性格と素質を見抜いて褒めて伸ばす指導力で知られ、多くの名選手を育てた。教員を23年間務めた後、1988年に実業団のリクルートの監督に就任。マラソンで92年バルセロナ五輪銀、96年アトランタ五輪銅メダルを獲得した有森裕子さん(52)らを育成した。積水化学に移籍した97年は世界選手権で鈴木博美さん(50)を金メダルに導いた。

 12年全日本実業団対抗女子駅伝では12年ロンドン五輪代表の新谷仁美(31=ナイキTOKYOTC)らを擁して初優勝した。

 ◆小出 義雄(こいで・よしお)1939年(昭14)4月15日生まれ、千葉県佐倉市出身の79歳。順大では3年連続で箱根駅伝に出場。卒業後は千葉で指導者の道に進み、長生高、佐倉高、市船橋高で監督を務めた。86年には市立船橋高で全国高校駅伝優勝。リクルート・ランニングクラブ、積水化学女子陸上部の監督を歴任し、01年に佐倉アスリート倶楽部を設立。豊田自動織機、ユニバーサルエンターテインメントなどを指導していた。

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2019年4月2日のニュース