紀平 左手薬指負傷…四大陸選手権へ暗雲「結構やばい」

[ 2019年2月7日 05:30 ]

フィギュアスケート四大陸選手権に出場する紀平(中央)は練習中に左手薬指を痛め、リンクの脇で治療を受ける
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 フィギュアスケートの四大陸選手権の公式練習が5日に行われ、優勝候補の紀平梨花(16=関大KFSC)がジャンプに転倒して左手薬指を痛めた。患部は腫れ、曲がらないピンチとなった。女子シングルは7日(日本時間8日)にショートプログラム(SP)、8日(同9日)にフリーが行われる。

 紀平は、午後の練習の最後のジャンプ、3回転ルッツで転倒。氷に手をついた際に左手薬指を痛めた。アクシデントの後、リンク脇へ。関係者にすぐに患部を見てもらった。不穏な空気に包まれたまま、公式練習初日を終えた。

 「こけた時に氷に穴があって、グニャグニャってなりました。まだジンジンしている。多分、突き指だと思うんですけど。結構やばいと思うんですけど、まだ分からないです」

 明るい表情ながらも、口にした症状は深刻なものだった。歩くだけで「青くなっている」という患部に響くという。トラブルまでのジャンプは、好調そのもの。前日に左足だけスケート靴を新調したが、慣れない靴の影響を感じさせず、代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を4連続で決めた。文字通りの好事魔多し、だった。

 手をグッと握る力は、ジャンプの成功を左右するものだという。だが、左手薬指が曲がらず、握り拳をつくれない。「ま、ちょっと頑張ります」。アイシングなどの治療と並行して、ジャンプ時の指の使い方を工夫する考えも示した。

 昨年12月のGPファイナルは初出場初優勝。その後の全日本選手権は、傷んだスケート靴が演技に響き、2位に終わった。2戦連続のハプニング。今回は「本当にまだ分からない」と繰り返した。それでも、前を向く。

 「ちょっとずつ、絶対に間違わない、一番良い方法を選んで、何とかしたいと思います」

 7日のSPの2日前のアクシデント。日本のエースは、大きなハンデを抱えてしまったことは間違いない。

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