貴親方 弟子に伝えた「生き残れ」 若手親方には思い託す「後を頼むぞ」

[ 2018年9月28日 05:30 ]

大勢の報道陣に囲まれ、質問に答える貴乃花親方(撮影・西海健太郎)
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 日本相撲協会に引退届を提出した貴乃花親方(46=元横綱)が27日、スポニチ本紙の取材に応じ、千賀ノ浦部屋への移籍の準備のため、力士たちが部屋の片付けや掃除を始めたことを明かした。またこの日、貴乃花親方の顧問弁護士が所属力士らの所属変更願を提出したものの、書類の不備で再び受理されず。理事会、師匠会、年寄総会で一連の説明が行われた。

 貴乃花親方の表情、声のトーンは2日前の会見とは打って変わって、柔和になっていた。会見後、多くの友人や支援者、そして複数の若手親方から連絡を受け、考え直すように訴えられたという。「電話をもらって、ありがたかったですけど(若手親方には)“後を頼むぞ”と言いました」と、逆に後輩たちに思いを託した。

 千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)によれば、力士の転籍については協会から準備を進めるように指示を受けたという。「それは若い衆にも伝えました。彼らは(引っ越しの)片付けと掃除をそれぞれやっているところです」と明かした。

 弟子たちも今は気持ちを切り替え、前に進もうとしている。「彼らには(相撲界で)生き残れ、今はその道を歩む時だと」。親方が願うのは、彼らが力士として成長し、将来指導者として活躍してくれるようになること。「弟子たちには以前から“親方が今日、明日突然死んだとしても遺志を継いで地位を築き、それを弟子、またその弟子につないでほしい”と言っています。親方になっても、一つにまとまるようにとも言いました」

 千賀ノ浦親方とは、この日も打ち合わせを行った。「遺言じゃないですが、以前から何かあったらよろしくお願いしますと頼んでいます。そして若い衆には新しい部屋に行っても、師匠を立ててしっかりやっていくようにと言っています」。貴乃花部屋の後援者も力士の移籍を後押ししており「これからは千賀ノ浦部屋を応援しなければいけないな、と言っていただいています」とも明かした。

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