男子400リレー不満の予選突破 メンバー口々に決勝への課題語る

[ 2017年8月13日 05:30 ]

陸上世界選手権第9日 男子400メートルリレー予選 ( 2017年8月12日    英ロンドン・ロンドン競技場 )

男子4×100メートルリレー予選、決勝進出を果たす日本(左から)ケンブリッジ飛鳥、桐生、飯塚、多田
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 男子400メートルリレー予選が行われ、日本は多田修平(21=関学大)、飯塚翔太(26=ミズノ)、桐生祥秀(21=東洋大)、ケンブリッジ飛鳥(24=ナイキ)で38秒21の1組3着で同日12日(日本時間13日午前5時50分)の決勝に進んだ。ジャマイカは今大会限りで引退するウサイン・ボルト(30)がアンカーで走り、37秒95の2組1着で突破した。

 新侍ランナーズの初陣は、課題が残る内容だった。1走多田から飯塚につなぐところでやや詰まった。3走桐生―4走ケンブリッジのパスもスムーズさを欠き、米国、英国に差をつけられた。自動的に決勝に進める3着以内確保も、38秒21は全体6番目だった。

 多田 スタートが合わなくて、走りもイマイチだった

 飯塚 バトンが修正できてない

 桐生 こっちで初めて走ったので、決勝でもう一段走力は上がると思う

 ケンブリッジ バトンも走りもまだまだ改善できる

 反省の弁が目立ったが、新星・多田が経験を積んだのは大きな収穫だ。銀メダルの16年リオ五輪メンバーだった山県が代表から落選し、代わって1走の座をつかんだ。100メートル予選でボルトを驚かせた抜群のスタートの速さを誇る21歳。7月に山梨県で行われた合宿では初招集で緊張していたが、経験豊富な飯塚がほぐしてくれたという。「しゃべりかけてくれて楽しい雰囲気でできた」

 日本の武器であるアンダーハンドパスは不慣れだったが、2走で受ける飯塚から「ねじ込んで渡せ!」とコツを伝授された。日本代表の小島茂之短距離コーチは「のみ込みが早い」と期待する。

 4人の今季100メートル最高タイムの合計は40秒28で、リオ五輪の時より0秒24速い。最近の五輪3大会で2個のメダルを手にしている日本。金メダルを狙う2020年東京五輪へ向けても、新たな戦力の台頭はチームにとって財産になる。

 ◇リオデジャネイロ五輪男子400メートルリレー 山県―飯塚―桐生―ケンブリッジの走順で臨んだ日本は、予選でいきなり従来の日本新記録38秒03を更新する37秒68をマーク。同メンバーで出た決勝ではさらにタイムを伸ばして37秒60のアジア新記録で銀メダル。08年北京五輪の銅メダル以来となる、この種目2つ目のメダルを獲得した。

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