マリー「最も過酷な試合の1つ」3時間38分の死闘に疲労困ぱい

[ 2016年11月20日 04:30 ]

男子テニス ATPツアー・ファイナル第7日シングルス準決勝 ( 2016年11月19日    O2アリーナ )

死闘を制し、放心したように天を仰ぐA・マリー(AP)

 再びマラソンマッチを走り抜いたアンディ・マリー(英国)は、精根尽き果てた様子でベンチにがっくり腰を下ろした。

 3時間38分。

 ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)との5―7、7―6、7―6の死闘は、1次リーグの錦織戦で記録した大会最長試合時間(記録の残る91年以降、3セットマッチ)をさらに18分上回る新記録だった。

 「インドアで最も過酷な試合の1つだった。3時間半なんて普通じゃない。ビッグサーバーのミロシュにこんな長いポイント、長い試合になるなんて思ってなかった。とにかく疲れた」

 錦織との激戦を制したのが3日前。前日には1次リーグ最終戦でバブリンカを下した。連戦となったこの日はさすがに動きが重く、らしくないプレーで勝機を逃し続けた。第1セットを落とし、第2セットも追いかける苦しい展開だった。

 ラオニッチのしぶといストロークやドロップショットなどの揺さぶりも想像以上だったろう。最終セットも2度のブレークを追いつかれた。再びもつれ込んだタイブレークでは、リードするたびにチャンスをふいにし、相手にマッチポイントも握られた。それでも5本目のマッチポイントでようやく決着。11―9でなんとか振り切った。

 無限動力を積んだ機関車のようなタフネス、ストロークは手堅く、高い守備力を誇る。そのプレースタイルゆえに試合が長引いても不思議ではないが、これほどロングマッチが続くことも珍しい。大会8度目の出場で初の決勝進出。ゴールテープはまだ先にある。

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2016年11月19日のニュース