錦織、バブリンカにストレート勝ち 死の組突破手応え

[ 2016年11月15日 05:30 ]

男子テニスATPツアー・ファイナル第2日 ( 2016年11月14日    ロンドン O2アリーナ )

ストレート勝ちでスタン・バブリンカを下した錦織圭(AP)

 1次リーグA組で世界ランキング5位の錦織圭(26=日清食品)は、初戦で同3位のスタン・バブリンカ(31=スイス)に6―2、6―3でストレート勝ちを収めた。9月の全米オープン準決勝で敗れた相手に、ブレークポイントすら与えず、わずか67分で完勝した。1次リーグは、4人ずつ2組に分かれて総当たりで争われ、各組上位2人が準決勝に進出する。錦織の次戦は16日に行われる。

 2年ぶりの1次リーグ突破に向け、錦織が最高の形で滑り出した。豪打を誇るバブリンカに対し、スピードよりもスピンを意識したストロークでパワーを封じ込めた。「手堅く、自信を持ってプレーできた。今大会でランキング4位や3位に上がることも目標の一つ」と上気した顔で答えた。

 開始直後から押し気味に試合を進め、第5ゲームで先にブレークに成功した。第7ゲームは相手が3本のダブルフォールトを犯して、労せず手にした。第2サーブもスピンでよく弾ませ、バブリンカの打ちにくいバックハンドの高い位置を狙い打った。「相手の第1サーブの入りが良くなかったので、集中して2セットで終わらせようと意識した」。第2セットも第5ゲームをブレークして押し切り、過去2勝4敗の相手に完勝した。

 8人の精鋭による特別な大会。初出場の14年はあまりの好待遇に「大統領になった気分」と圧倒されたが「今はここにいなければ駄目だと思っている」と3年連続出場となる今回は平常心だ。イタリアの高級ブランド「エルメネジルド・ゼニア」製のオーダースーツをまとい、開幕前のパーティーは19世紀に建造された大型帆船が会場だった。大会初日にはマンチェスターUのモウリーニョ監督と対面するなど、相変わらずのスペシャル感は感じつつも気後れはもうない。

 今大会の成績次第では、自己最高の世界3位浮上の可能性もある。まずはランキング争いのライバルとなるバブリンカを叩いた。「全体的に良いプレーで試合が終われたので、次につながる」。一つずつ勝利を積み上げていく。

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2016年11月15日のニュース