錦織 左臀部肉離れから3週間ぶり復帰で格下にストレート発進

[ 2016年10月26日 05:30 ]

スイス室内 ( 2016年10月24日    スイス・バーゼル )

2回戦に駒を進めた錦織(AP)
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 シングルス1回戦で、世界ランキング5位で第3シードの錦織圭(26=日清食品)は、同77位のドゥシャン・ラヨビッチ(26=セルビア)を7―5、6―1で退け、2回戦に駒を進めた。楽天ジャパン・オープンを左臀部(でんぶ)の肉離れで途中棄権してから約3週間ぶりの復帰戦。不安を感じさせない動きで、一度もブレークを許すことなくストレート勝ちを収めた。

 探り合うような第1セットを制すると、徐々にギアを上げた。「大会初戦はいつでも難しい」。加えてケガからの復帰戦。1時間17分でのストレート勝ちに「第1セットはお互いにいいプレーをした。第2セットは相手が少し崩れてきて上回れた」と錦織は淡々と振り返った。

 楽天ジャパン・オープンは、左臀部の肉離れで悔しい途中棄権となった。それでも大事には至らず、当初の予定よりも早く約1週間で練習を再開できたという。練習拠点を置くフロリダでリハビリを重ねて「体調は大丈夫」と迎えた3週間ぶりの復帰戦だった。

 第1セットは互いにブレークポイントもないまま、サービスゲームをキープし合う展開。6―5からの第12ゲームでようやくチャンスをつかみ、機を逃さずにブレークした。第2セットも勢いに乗って5―0とリード。一気に試合を決めた。

 序盤のもたつきは、故障明けの肉体よりも別の部分に理由があったという。「結構遅いコートで一瞬ボールが止まって跳ねてきたりする。ボールも凄く重くてコントロールしづらい」。ボールやコートの特性に苦しみ、それを見越した相手のスピンをかけて高く跳ねるボールにも苦労させられた。

 3年ぶり3回目の出場となる今大会は、11年には準優勝しているが「やりにくさがある。正直あまり好きな条件ではない」と苦笑いしながら明かした。室内大会ながら、観客がぎっしり詰まった会場内は気温が30度近くに達した。「この難しいコンディションの中でやるにはもう少し慣れが必要」。今大会を含めて今季は残り3大会。痛めた部位を気にする様子もなく、「最後をいい形で締めくくりたい」とシーズン最終盤の戦いに目を向けた。

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2016年10月26日のニュース