女子7人制ラグビー代表・冨田 フジテレビ社長に金獲得でおねだり

[ 2016年7月22日 10:40 ]

フジテレビ社員(前列左から)宮沢アナ、豊田副会長、ひとりおいて亀山社長、里谷氏らによるリオ五輪壮行会で笑顔でガッツポーズを見せる冨田(同中央)

 リオデジャネイロ五輪女子7人制ラグビー代表の冨田真紀子(24=世田谷レディース)が21日、勤務先のフジテレビ本社で壮行会に出席し、金メダル獲得を宣言した。亀山千広社長や先輩社員で98年長野冬季五輪モーグル金メダリストの里谷多英さんからも激励を受けた冨田は、金メダル獲得のご褒美にシンガー・ソングライター清水翔太の生歌を熱望。同局からリオに派遣される約140人の社員とともに、熱い戦いを繰り広げる。

 亀山社長以下、多数の幹部や社員が集結した会議室。日本選手団の紅白スーツで登場した冨田は一瞬硬い表情を見せたものの、そこは数々の修羅場をくぐり抜けてきたアスリート。意気込みを問われると「私たちは世界ランク12位ですが、世界の下馬評をひっくり返す結果を見せたい。目標はもちろん金メダルです」と胸を張って宣言した。

 入社3年目の冨田は人事局人事部に所属。だが年間200日を超える代表活動のため、出勤日数は1年で計数日ほどだ。それでも永島優美アナウンサーら同期でグループをつくる無料通信アプリLINEのやりとりを見ては、元気をもらっているという。出社の際は局内の大階段でトレーニングをしていたことも明かし「できれば決勝はフジテレビで放送してほしい」と愛社精神も披露した。

 ご褒美にお願いした清水翔太の生歌には思い入れがある。09年に7人制ラグビーの五輪採用が決定。翌10年、日本協会が強化に本腰を入れようとしていた直後に迎えた広州アジア大会で女子は5位と惨敗した。メダルはおろか、出場すら絶望視される結果を突きつけられた大会期間中、清水の名曲「Journey(ジャーニー)」の歌詞が心に響いたという。

 ♪そうさ たぶんずっと この道は続いているのさ この先も…の歌い出しは、絶望的な結果に落ち込むチームに希望を与えた。「結果を残せなくてもみんなで聴いて前を向いてきた曲」と思い出の一曲をリクエストした。亀山社長からは「フジテレビは最近、トップになることを忘れている。社員一同に思い出させてほしい」と“業務指令”も受けた冨田。金メダル獲得で、視聴率低迷に悩むフジテレビも救う。

 ◆冨田 真紀子(とみた・まきこ)1991年(平3)8月2日生まれ、千葉県出身の24歳。関学大ラグビー部で82年度主将だった父・隆示さんの影響で中3からラグビーを始め、跡見学園高―早大と進学。7人制では09、13年のW杯セブンズ、10、14年のアジア大会と代表を経験。14年4月にフジテレビに入社した。ポジションはFW。1メートル70、68キロ。

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