ロシア陸上選手団、リオ五輪アウトも個人資格で申請可能に

[ 2016年6月19日 05:30 ]

 組織的なドーピング問題を巡りロシア陸上チームのリオデジャネイロ五輪不参加を決めた国際陸上競技連盟は17日、個人資格で五輪参加を申請できるように規定を変更したと発表した。国外を拠点に活動し、ドーピングに関与していないことを明確に証明できる選手に限るとの条件を設定した。ウィーンで開いた理事会後、ロシア調査チームの責任者のルネ・アンデシェン氏は「非常に狭き門だ」と語り、参加できるのは少数になるとの見通しを示した。さらに「ロシアは上層部から底辺までドーピングに汚染されている」と指摘。国内でも練習してきた女子棒高跳びの世界記録保持者、エレーナ・イシンバエワが参加できるか注目される。

 また、反ドーピングに著しく貢献した選手も五輪参加を申請できることを決め、ロシアの薬物問題を内部告発し、夫と共に国外に移住した女子中距離の元ロシア代表ユーリア・ステパノワが申請すれば参加が前向きに検討されるとの認識を示した。

 国際オリンピック委員会は今後の対応を巡り、18日に電話会議で理事会を開くと発表。21日に開く「五輪サミット」で、個人の救済策を含めて検討する。

 一方、プーチン大統領は処分継続は「不公平だ」と述べ、国際陸連を非難。ムトコ・スポーツ相は「対応する」と述べ、法的措置の検討に入るとタス通信が伝えた。

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2016年6月19日のニュース