奥原 リオ五輪“金プラン”は体力温存の省エネ戦法

[ 2016年3月16日 06:42 ]

帰国しメダルとトロフィーを手に笑顔を見せる(左から)高橋、松友、奥原

 バドミントンの全英オープン女子シングルスで優勝した世界ランキング8位の奥原希望(のぞみ、21=日本ユニシス)ら日本代表が15日、羽田着の航空機で帰国した。昨年12月の年間上位8人で争うスーパーシリーズ・ファイナルに続き、2つ目のビッグタイトルを手にした日本のエースには金メダル獲得への期待が高まる。五輪頂点を見据え“省エネ”で金ロードを切り開く。

 奥原が“金プラン”に取り組む。日本女子として39年ぶりの快挙を達成した21歳は「警戒されている立場で自分に期待していた。その中で結果を出し切れたことは大きい。気を引き締めて五輪まで突っ走りたい」とはにかんだ。五輪本番に向け、佐藤翔治コーチは「第4シードは当然狙っていく」と断言。第4シードまでに入れば、順当に勝ち上がると準決勝まで上位陣とは対戦せず、栄冠への“近道”となる。奥原は「シードとか意識はしていないけど、世界1位は凄いことだと思うので頂点を狙っていきたい」とトップ獲りを宣言した。

 伝統の全英オープンを制し、17日発表の世界ランキングは日本女子で最上位となる3位に浮上する見込み。「来たなという感じ。でもまだまだ」と気の緩みはない。今大会では世界トップ選手が奥原対策を練り、世界1位のカロリナ・マリン(スペイン)もスマッシュからネット前という得意なパターンではなく、「後ろに打ってきた」(佐藤コーチ)と配球を変えてきた。それでも接戦をものにし「次はどう対策してくるか楽しみ」と女王の風格を漂わせた。

 課題は明確だ。粘り強くスピードあるフットワークが自慢だが、佐藤コーチは「連戦で全部マックスは難しい。1試合を通してのペース配分をしていかないと」と分析する。「横着するところはして、体力温存できるように技術練習をしないといけない」とプレッシャーのかかる五輪本番での連戦を見据え“省エネ”戦法にトライする構えだ。「今は誰と戦っても勝機の分があると思う」と奥原。自信を深めた日本のエースがさらなるレベルアップを目指し、試合巧者への道を極める。

続きを表示

2016年3月16日のニュース