桐生「いつも通り行けば出る」公認9秒台宣言、18日は200出場

[ 2015年4月18日 07:30 ]

大会を前にトラックを走り込む桐生

 陸上の織田記念国際(エディオンスタジアム広島)の男子100メートルに出場する桐生祥秀(19=東洋大2年)は17日、公式会見に臨み、日本人初の公認9秒台マークを力強く宣言した。18日に200メートル、19日に100メートルに臨む。

 米国の記録会で3・3メートルの追い風参考ながら、9秒87。大きな注目を集めていることを承知した上で、時の人は「気持ちで舞い上がらず、いつも通り行けば出ると思います」とためらいなく9秒台を宣言した。

 今大会は高速トラックとして知られる。桐生も2年前に10秒01を出し、女子100メートルの福島も日本記録をマークした。その要因は100メートル走のレーンの向きにある。競技場の原紺(はらこん)主任は「風向きを考慮して建設されています。南からの風が吹く春は、100メートル走で追い風になりやすい」と説明。さらに100メートルレーンのスタート地点後方とゴール地点前方に、5メートル四方ほどの巨大シャッターがあることも好記録を呼ぶ。風の通り道となるシャッターの開閉で調節。広島陸上競技協会幹部は「全選手に良い条件で走ってもらいたい」と追い風が公認上限の2・0メートル以内に収まるよう細心の注意を払う考えを示した。

 広島空港で起きた航空機事故の影響で、予定より1日早く16日に新幹線で現地に入った桐生だが、18日の200メートルへ向け「思い切りガツンと行けばタイムは出ると思う」と頼もしい。翌日の100メートルへ弾みをつける。

 ≪NHKが臨時全国放送≫中継するNHKが“桐生シフト”を組む。19日の100メートルは当初、関西、中国地方の11府県のみの放送だったが、BSの臨時放送用の102チャンネルで全国放送する。さらに、スタート地点にハイスピードカメラを特別に設置。通常より1台多い5台態勢で、9秒台の瞬間を放送する。

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2015年4月18日のニュース