錦織 世界4位決めた…いざ決勝!ツアー連勝&3位への挑戦

[ 2015年3月1日 05:30 ]

アンダーソンを下して決勝進出を決めた錦織(AP)

テニス メキシコ・オープン

(2月27日 メキシコ・アカプルコ)
 男子シングルスで第1シードの錦織圭(25=日清食品)が世界ランキング自己最高の4位浮上を決めた。準決勝で同15位で第4シードのケビン・アンダーソン(28=南アフリカ)を6―2、3―6、6―3で撃破。大会後のランキングは現在の5位から1つ上がり、95年の女子のクルム伊達公子に並ぶ日本勢最高位(現行制度導入の73年以降)が確定。3位浮上の可能性も残している。28日午後9時(日本時間3月1日正午)以降の決勝では第2シードのダビド・フェレール(32=スペイン)と対戦する。

 「Estoy muy contento」

 錦織が覚えたてのたどたどしいスペイン語で「とてもうれしい」とあいさつすると、記者会見場からは拍手が起きた。

 準決勝の相手は2週前のメンフィス・オープン決勝でも破ったビッグサーバーのアンダーソン。盤石の内容で先取した第1セットで集中が途切れたのか、第2セットは第1サーブの確率が73%から29%まで急落。勢いづく相手にストローク戦でも苦しめられ、今大会初めてセットを落とした。

 第3セットも第1ゲームをブレークされる苦しい展開だった。「守りに入ってしまい少し焦りはあった」。それでも「相手はトップ5の選手じゃない。いつか流れが来ると思っていた」と落ち着きを失わず、ここから4ゲーム連取で逆転した。

 世界4位を確定させる大きな1勝。錦織が優勝し、アルゼンチン・オープンで4強入りしているナダルが優勝を逃せば一気に3位浮上もあり得る。しかし、錦織はランキングの話題には関心を示さなかった。「本当に申し訳ないけど、どうも思っていない。どうせ上がるし下がるしといったところ。4位、3位になってパーティーをするわけでもない」

 近年の男子テニスは“ビッグ4”と呼ばれるフェデラー、ナダル、ジョコビッチ、A・マリーが牛耳ってきた。彼ら以外でトップ4に食い込んだ選手は、00年以降で錦織が5人目。4位以上の通算在位はビッグ4が軽く100週を軽く超えるのに対し、フェレールやワウリンカといった実力者でも50週ほど。まだ4位に上がっただけがゴールではない。

 世界4位なら4大大会で第4シードとして準決勝まで格上と当たらない恩恵もあるが、全てはこの位置をキープしなければ始まらない。錦織は「もちろん長く続くように頑張る」とだけ語り、出場2試合連続優勝の懸かるフェレールとの決勝に気持ちを向けた。

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