新葉 SP3位発進 42大会ぶり13歳V射程「自分に勝てた」

[ 2014年12月28日 05:30 ]

躍動感のある演技で女子SP3位の樋口

フィギュアスケート全日本選手権第2日 女子SP

(12月27日 長野市ビッグハット)
 両手を突き上げたド派手なガッツポーズが全てを物語っていた。女子SPで樋口が64・35点の高得点で3位発進。「(演技前の)6分間練習でジャンプを失敗していて不安もあったけど、本番で決められて凄くうれしかったです」と喜んだ。

 初の全日本選手権は「最後まで緊張していた」というが、冒頭の2回転半ジャンプ、続く2連続3回転ジャンプを成功。観衆は終盤、軽快な滑りを手拍子で後押し。1メートル47の13歳は「自分に勝てたかな」と振り返った。

 2週間前のジュニアGPファイナル(バルセロナ)で3位に入るなど、今季飛躍を遂げた。だが、普段は中学2年らしくあどけないままだ。前日26日は男子SPが終わる午後8時半頃まで友人と観戦。母・実枝子さん(50)は「友達と会えるのが楽しいみたいです」と振り返る。早く休んで翌日に備えてほしい親の心境をよそにエンジョイ。本番で成果を出し、母の心配を杞憂(きゆう)で終わらせた。

 13歳での優勝なら72年度の渡部絵美以来、42大会ぶりとなる。年齢制限のため、28日のフリーを終えて上位に入っても世界選手権に出られない新星が、ポスト真央に名乗りを上げた。

 ◆樋口 新葉(ひぐち・わかば)2001年(平13)1月2日、東京都出身の13歳。日本橋女学館中2年。3歳から競技を始める。13年全日本ノービス優勝。今季はジュニアGPシリーズのチェコ大会2位、ドイツ大会優勝、ジュニアGPファイナルは3位。特技は縄跳び。趣味は音楽と映画観賞。1メートル47。家族は両親、姉、兄。

 ≪みどり&荒川15歳、美姫&真央16歳で初V≫フィギュアスケート全日本選手権の女子最年少優勝は1934年度の女子第1回大会での稲田悦子の10歳。主な選手の初優勝時の年齢は
 伊藤みどり15歳(84年)
 荒川 静香15歳(97年)
 安藤 美姫16歳(03年)
 浅田 真央16歳(06年)

 ▽世界選手権の女子代表選考 出場枠は3。全日本選手権の優勝者は自動的に代表に決まる。2人目は全日本の2、3位、GPファイナルの上位2人(本郷)の中から選考。3人目の選考対象には全日本の4~6位、世界ランキングの日本勢上位3人(宮原、村上、今井)、今季最高得点の日本勢上位3人(宮原、本郷、村上)が加わる。

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