さくら本格米参戦!11位で来季出場権獲得 新天地「1勝」目標

[ 2014年12月9日 05:30 ]

ホールアウト後、笑顔でスコアボード上の自分の名前を指さす横峯さくらと夫の森川陽太郎さん

米女子ツアー最終予選会最終日

(12月7日 米フロリダ州デイトナビーチ LPGAインターナショナル・ヒルズコース、同ジョーンズコース=ともにパー72)
 さくらが世界に羽ばたく。9位で出た横峯さくら(28=エプソン)は2バーディー、5ボギーの75で回り、通算5アンダーの11位で米ツアー出場権を獲得した。トップ通過は通算10アンダーのミンジー・リー(オーストラリア)、アマチュアのアリソン・リー(米国)の2人。上位20人は来季のほとんどの大会に出場できる。横峯はこれまで海外メジャーなどのスポット参戦はあったものの国内を主戦場としてきており、初めての米ツアー本格参戦となる。

 あと1打落とせば、上位20人を決めるプレーオフに回る瀬戸際で迎えた最終18番。「ずっと心臓がバクバクだった」という横峯は30センチのパーパットを沈め、ようやく笑みをこぼした。来季のほとんどの試合に出場できるトップ20に入り、夫でメンタルトレーナーの森川陽太郎氏の手を握りながら「重圧があった。本当に良かった」と胸をなで下ろした。

 この日も「ボギーを打たないこと」をテーマにスタートしたが、強風の影響もあり後半は不安定だった。17番は第1打を左に曲げ、2打目はフェアウエーに出すだけでボギー。それでも、森川氏と鍛え上げたメンタルは崩れず、「パーを拾わないと」と迎えた18番で勝負強さを見せた。

 海外には「苦手意識がある」と苦笑い。28歳で米ツアー本格参戦を決めたのは「もっとゴルフと向き合いたい」という一心からだった。同学年の宮里藍とはジュニアの頃からしのぎを削っており、「今年までは違うフィールドで戦ってきて刺激になっていた」が、同じ舞台に立つ来シーズンを心待ちにする。

 日本女子プロゴルフ協会にはツアーメンバーが国際ツアー登録をした場合、同シーズンの国内ツアー全試合の20%を出場義務試合とする規定がある。今年の国内女子ツアーは全37試合。仮に来季も試合数が同じであれば横峯の出場義務は7試合となる。満たさなければ賞金シードを獲得しても再来年に権利を行使することはできないが、「まだ決めていない」と来季の国内ツアー参戦については今後、日程を詰めていくことになりそうだ。

 異国での新シーズンに向け英語の勉強も始めるという。「1勝できるように頑張る」と抱負を述べた28歳。新天地へ大きく帆を広げた。 

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