姉・菜那VS妹・美帆!高木姉妹、代表獲りへガチ勝負

[ 2013年12月27日 05:30 ]

並んでランニングする高木菜那(左)と美帆

 高木姉妹が五輪を争う。27日からスピードスケートのソチ五輪代表選考会が長野市エムウエーブで行われる。初日は混戦が予想される女子1500メートルがあり、2大会連続出場を狙う高木美帆(19=日体大)と姉の高木菜那(21=日本電産サンキョー)が代表権を懸けて仁義なき戦いを繰り広げる。2日目の女子500メートルには6度目の五輪を狙う岡崎朋美(42=富士急)が出場する。

【ソチ五輪日程】

 五輪切符へ、姉妹で仲良くなどとは言っていられない。2人は1000、1500、3000メートルの3種目で激突。初日は妹の美帆が得意とする1500メートルで“第1ラウンド”が行われる。美帆は「姉妹で五輪に越したことはない」とし、姉の菜那も「2人とも五輪に出られればいいなと思う」と言う。だが、その後の姉の言葉が本音。「まずは自分が最優先」と力を込めた。

 女子1500メートルは混戦が予想される。23日に国際スケート連盟(ISU)が発表した日本女子の代表枠は1500メートルは4。500メートル(4)、1000メートル(4)、3000メートル(3)、5000メートル(3)と合わせ代表枠は計18あるが、五輪に派遣できるのはISUによって10選手と定められている。選手選考は団体追い抜きも含むため、1500メートルのみではなく複数種目での優勝、もしくは上位進出が必要とされる。10月の全日本距離別選手権1500メートルで6位だった美帆は「混戦でギリギリの戦いになる。後悔しない滑りをしたい」と巻き返しを狙う。

 4年前のバンクーバー五輪に中学3年で出場した妹を見てきた菜那だが、今季は急成長し妹よりも五輪に近い。W杯3大会で団体追い抜きに出場し出場枠の獲得に貢献。「正直ここまで来られるとは思っていなかったけど、五輪はすぐ近くまで来ている」と手応え。妹の美帆も「去年の秋から急に来た」と一目置く。

 普段はオフが重なれば買い物をしたりダンススクールに通ったりする仲良し姉妹。そろって代表入りすれば、メダルを狙う団体追い抜きで組む可能性もある。菜那が「自信を持っていきたい」と鋭い目つきで話せば、美帆も「レースで勝って代表権を勝ち取ることに意味があること」と力強い。ガチンコ姉妹対決の火ぶたが切られる。

 ≪過去に複合荻原兄弟ら≫過去には98年長野五輪複合の荻原健司、次晴兄弟、06年トリノ五輪のスノーボード・ハーフパイプの成田童夢、今井夢露きょうだい、姉妹では98年長野五輪でアイスホッケー女子の佐藤姉妹がいる。

 ▽ソチ五輪への道 10月の全日本距離別選手権でW杯前半戦の遠征メンバーが選出され、その中から五輪出場枠の半数が選考される。現時点で当確は男子500メートルの加藤、長島、女子500メートルの小平、同5000メートルの石沢の4人。五輪代表選考会で最終決定する。日本の五輪出場枠は男子が500メートル4、1000メートル2、1500メートル1、5000メートル1あるが、出場できる選手は8人。女子は500メートル4、1000メートル4、1500メートル4、3000メートル3、5000メートル3だが、出場できる選手は10人(団体追い抜きを含める)。

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