遼 1差6位 連覇へ好発進、ラウンド中のスイング修正成功

[ 2013年11月15日 05:30 ]

17番、富士山を背にティーショットを放つ石川

男子ゴルフツアー スポニチ後援三井住友VISA太平洋マスターズ第1日

(11月14日 静岡県御殿場市 太平洋クラブ御殿場コース=7246ヤード、パー72)
 昨年優勝の石川遼(22=CASIO)が6バーディー、1ボギーの5アンダー、67をマークして、首位に1打差の6位につけた。ラウンド中にスイングを修正してショットを改善。連覇に向けて好発進した。2年ぶりの優勝を狙う松山英樹(21=東北福祉大)は背中痛の影響もあり、2バーディー、1ボギーの71と伸ばせず、30位だった。川村昌弘(20=マクロミル)、谷原秀人(34=フリー)ら5人が6アンダー、66をマークして首位に並んだ。
【第1R成績】

 やはり富士山との相性は抜群だった。11年の第2日以降、石川は今大会7ラウンド連続の60台をマーク。しかも優勝した昨年と同じ初日67で回り、首位と1打差の6位発進。通算10勝のうち4勝が富士の麓で開催されたトーナメントとあり「グリーンのスピード感はつかみやすい。コースに対しての苦手意識もない」と余裕を見せた。

 インから出て序盤2ホールはフェアウエーからの2打目を引っ掛ける不安な滑り出しだったが、高い修正能力を見せた。調子の良かったころに比べ、スイング中に肩や腕など上体の右側に力が入って左へのミスが多くなったが、ショット前の動作に左手の素振りを取り入れ「左側の主導」を意識。左右のバランスを整えると、12番は115ヤードの2打目を2メートルにつけてバーディー。勢いに乗ると14番で2メートル、16番は190ヤードから7Iで1メートルにつけスコアを伸ばした。

 「下半身が動くと同じストロークをするのが難しい」。これまで肩幅のスタンスでパッティングをしていたが、今週から1足分広めにして重心を落とし、左足に軸を置いて下半身を安定させた。広いスタンスで左足に重心を置く名手の松山にも似た構え。平均パットは1・642で全体13位。1・836で同50位だった先週から改善され「結果として出てくれてうれしい」と笑顔を見せた。

 集中力も持続した。5番ティーへ向かう途中に7番ティーの前を横切るが、そのホールで第1打を打つ準備をしていた池田勇太に気づかず通過。池田は苦笑いしたが、直後に帽子を脱いで頭を下げた。8番では自身が第1打を繰り出す寸前、一般女性が大きな声で話し始めた。普段は携帯電話の音にも敏感な石川だが、1Wで300ヤードのビッグドライブを見せた。

 今週からマレット型のパターからピン型に替え、55度のウエッジを抜いて3Wを投入。3Wの出番は1回に終わり余力を持ってホールアウト。「出遅れなければいいと思っていたので、いいスタートですね」と2日目以降のプレーへ自信をのぞかせた。

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