暴行知りながら理事就任「余計なこと言ってはいけないと思った」

[ 2013年9月4日 12:30 ]

天理大柔道部の暴行について記者会見する藤猪省太部長
Photo By スポニチ

 大学柔道の名門・天理大柔道部で4日、組織を一新した全日本柔道連盟(全柔連)に冷や水を浴びせるような暴行が発覚した。藤猪省太部長は、暴行を知りながら理事に就任したことを「余計なことを言ってはいけないと思った」と釈明。「柔道界に対して申し訳ない」と沈痛な表情を浮かべた。

 4日午前10時15分すぎ。天理大キャンパスで開かれた記者会見には藤猪部長のほか、山田常則副学長らが出席。会場の教室には報道陣30人以上が詰め掛け、藤猪部長らが立ったまま頭を下げると、カメラのフラッシュが一斉に光った。

 藤猪部長はスーツ姿で緊張した面持ち。「柔道部の指導に関し大変お騒がせして申し訳ありませんでした」と謝罪。うつむいたままだった。

 公表しなかった理由を問われると、「柔道部で状況を把握した上で公表しようと思っていた」「十分に把握していなかった」と答えるのが精いっぱい。要領を得ないまま、何度も同じ説明を繰り返し、詳しい理由は言及を避けた。自らの責任は「どのように謝罪していいのか言葉が詰まって言えない」と話した。

 OBには五輪メダリストが並び、藤猪部長は1970年代に世界選手権を4連覇した。4年生で主将の大野将平選手は、リオデジャネイロの世界選手権男子73キロ級で金メダルを獲得したばかり。

続きを表示

2013年9月4日のニュース