遼にも不況の波 パナソニックがマックがコナカがスポンサー撤退

[ 2012年12月14日 06:00 ]

ロイヤルトロフィーの最終調整をする石川遼

 石川遼(21)がパナソニックとの所属契約を更新しないことが13日、決まった。パナソニックの業績悪化によるもので、来年1月27日をもって5年間の契約を満了する。また、日本コカ・コーラ、日本マクドナルドなどもスポンサーから撤退する方向で調整していることも明らかになった。ゴルフ界の不況が石川にも及ぶ中、来季は心機一転、米ツアーに挑戦する。

 15歳で史上最年少のツアー制覇を果たして以降、石川には常に10を超えるスポンサーがついてきた。しかし、パナソニックは13年3月期の連結純損失が7650億円と、2年連続で巨額赤字に陥る見通しで、既に女子バドミントン部と男子バスケットボール部の休部も決めている。同社は「世界に挑戦する若者を応援する」との趣旨で石川を支援してきたが、「日本のトッププレーヤーとして揺るぎない地位を築いており、既に当社の所期の目的は十分に果たした」と説明した。

 関係者によれば、石川サイドでは業績が回復した場合は再びパナソニックと契約を結びたい意向もあり、所属をフリーとして来季に臨むことも検討している。

 ただ、石川を取り巻く環境は厳しい。来季からのキャロウェイとの用具契約こそ6億円と高額でまとまる見込みだが、今季は既に自動車のトヨタがスポンサー契約を打ち切り。衣料のコナカや食品の日本マクドナルド、飲料の日本コカ・コーラなども契約を更新しない方向という。また、アパレル契約を結んでいたナイキも撤退。長引く不況に大企業ですら契約に二の足を踏んでいる。石川にとって来季は米ツアー初挑戦の年。企業からの支援態勢も変わり、文字通り一からのスタートを切る。

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2012年12月14日のニュース