藍、怒った!キャディーと口論も…残った5差13位

[ 2012年7月8日 06:00 ]

16番でバーディーを決め、ギャラリーの声援に応える宮里藍

USLPGAツアー 全米女子オープン

(7月6日 ウィスコンシン州コーラー ブラックウルフラン=6954ヤード、パー72)
 藍が自らのプレーに怒った。1打差の4位で出た宮里藍(27=サントリー)は3つ目のボギーに感情を爆発させたが、その後、1バーディーを奪い74。通算イーブンパー、144で13位ながら首位と5打差で優勝争いに残った。71で回った宮里美香(22=NTTぷらら)は通算2アンダーで7位。70の横峯さくら(26=エプソン)は通算1オーバーで17位に浮上し、決勝に進んだ。そのほかの日本人選手は予選落ちした。68をマークしたスサン・ペテルセン(31=ノルウェー)が通算5アンダーで首位に立った。

 めったなことでは怒らない宮里が声を上げた。キャディーのミック・シーボーン氏に不満をぶちまけ、同氏の言葉には何度も首を振った。「(意見の違いなど)ちょっと積み重なっていたものが14番で大爆発した」。ラウンド後は「悪い言葉ばかり。ひどい。(何を言ったか)言えない」と笑って振り返ることができたが、悲願のメジャー制覇を狙うからこその怒りだった。

 グリーンが硬くなった午後に出て5、6番で連続ボギーを叩いた。その後も我慢のゴルフを続けて迎えたのが14番パー4だった。ティーショットをフェアウエーに運んだ後の、残り110ヤードの2打目。前にマウンドがあるためピンは見えなかったが、「距離が短い分、(バーディーを取りに)ピンを狙いに行ってしまった」。それまで安全第一に徹した中でまさに魔が差した瞬間だった。

 PWでの一打はグリーンではねて奥の茂みに沈みアンプレアブルを宣言。ドロップした4打目で寄せてボギーでしのいだが、「グリーンが硬く奥のブッシュに入るのも起こりうること。それが見えなかったことに自分自身で怒っていたし、それをミックに言った」と緊迫のやりとりを語った。

 だが、シーボーン氏から「設定が難しいのだからこういうこともある」と言われると、冷静さを取り戻すことができた。16番で2打目を1・5メートルにつける絶妙なショットを見せ、この日初バーディー。「これだけ我慢が続くと、ぎりぎりのところでやっているので感情を抑えるのが難しい。自分の中の気持ちを発散してうまく前に進めた」。この1打で首位との差を5打にとどめた。13位に後退したが、まだ2日残っている。「そんなに遠くない。いい位置だと思う」。これからの36ホールはいつものぶれない心で戦っていく。

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