稀勢の里と琴奨菊が活気をもたらす…横審総見

[ 2011年12月23日 17:07 ]

横綱審議委員会の稽古総見で稀勢の里(右)と対戦する琴奨菊

 大相撲の横綱審議委員会(横審)による初場所(来年1月8日初日)の稽古総見が23日、東京・両国国技館で行われ、大関昇進後初参加となった稀勢の里と琴奨菊が活気をもたらした。

 一般に無料公開され、約2800人が見守った総見で最も大きな歓声を集めたのは新大関稀勢の里。日馬富士を除く3大関と関脇鶴竜を相手に8勝5敗だった。本場所で6連敗中の琴奨菊には4戦全勝と仕上がりの違いが際立つ。「もっと切れ味を増して速い相撲を取りたい」と気合十分。横審の鶴田卓彦委員長も「今までになく意欲的。綱を意識していると思う」と目を細めた。

 九州場所で一足先に大関となった琴奨菊は風邪で体調が万全ではなく、イベント参加などで多忙だったこともあり、本格的な稽古はこれから。それでも「稀勢の里はいい刺激。自分にも意地がある。(総見で)やられたが、場所で返したい」と対抗意識を燃やした。

 初場所前に国技館の優勝額が入れ替わり、2006年初場所に日本人力士で最後に優勝した栃東の姿が消える。日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)は「2人は気合が入っていた。いつもと違う」と、競い合う2大関のどちらかが日本人6年ぶりの賜杯を抱くことを期待した。

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2011年12月23日のニュース