吉田と伊調 3度目の五輪 湯元健は初戦敗退で決まらず

[ 2011年12月23日 16:14 ]

ロンドン五輪代表を決め、ポーズをとる女子63キロ級の伊調馨(左)と同55キロ級の吉田沙保里

 レスリングのロンドン五輪代表選考会を兼ねた全日本選手権最終日は23日、東京・代々木第二体育館で7階級を行い、女子55キロ級で29歳の吉田沙保里が10連覇、同63キロ級で27歳の伊調馨(以上ALSOK)が3年連続9度目の優勝を果たし、ともに3連覇がかかる五輪の代表に決まった。9月の世界選手権で吉田は9連覇、伊調は7度目の制覇を成し遂げ、日本協会の選考基準を満たした。

 男子フリースタイル60キロ級で世界選手権3位の湯元健一(ALSOK)は初戦で敗退し、五輪代表を決められなかった。前田翔吾(ニューギン)が2度目の優勝を飾り、来春に代表選考会を行う。

 日本が五輪出場枠を獲得できていない階級で、女子72キロ級は浜口京子(ジャパンビバレッジ)が男女を通じて最多の15度目の優勝。男子グレコローマンスタイル66キロ級の藤村義(自衛隊)が2度目、同84キロ級の天野雅之(中大職)と男子フリー74キロ級の高谷惣亮(拓大)が初めての日本一。

 最優秀選手に贈られる天皇杯は男子フリー66キロ級覇者の米満達弘(自衛隊)が獲得した。

 ▼吉田沙保里の話 (決勝で失点し)ああいう試合をして情けなくて言葉がない。いつもと違って足腰が浮いた感じだった。このままでは駄目だと教えられた。しっかり気持ちを入れ直して頑張る。

 ▼伊調馨の話 五輪というのは頭になく、自分のレスリングそのものを追求するためにやっている。今日は練習の半分も出せなかった。(五輪)3連覇と言われれば目指したいが、ロンドンがゴールではない。

 ▼天野雅之の話 体調が良く、多くの声援のおかげで百二十パ―セントの力が出た。この優勝が五輪へのスタートになった。五輪に出て、メダルを獲得したい。

 ▼浜口京子の話 (優勝が)15回という数字は気がついたら、こうなっていた。今は信じられない。一日一日を大切に生きて、来年はロンドン(五輪)のマットに立てることを信じて頑張る。

 ▼前田翔吾の話 湯元先輩が(五輪に)行くんじゃないかという空気が周りに流れていたが、僕は全然諦めていない。先輩と切磋琢磨して日本のレベルを上げたい。

 ▼藤村義の話 まだ五輪予選もあるし、喜んではいられないけど、ほっとしている。調整ミスもあり、足が動かなかった。技術を向上させたい。

 ▼高谷惣亮の話 自分の実力をちゃんと発揮して優勝できた。ここで負けるわけにはいかなかった。(五輪)アジア予選でも勝って、ロンドン五輪の切符を取りたい。

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