藍 右脚付け根痛やせきも何の!3打差4位浮上

[ 2011年10月2日 06:00 ]

<日本女子オープン・3日目>16番、バーディーパットを惜しくも外し、思わず座り込む宮里藍

女子ゴルフツアー日本女子オープン第3日

(10月1日 愛知県愛知郡東郷町・名古屋ゴルフ倶楽部和合コース=6383ヤード、パー70)
 宮里藍(26=サントリー)が6年ぶりの大会制覇へ好位置に浮上した。強風と硬いグリーンにより、平均ストローク78・677となった超難関ラウンド。右脚付け根痛やせきの症状にも苦しむ“内憂外患”ながら、4オーバーの74と耐えて通算9オーバー。3打差の4位から史上9人目の大会複数回優勝を目指す。メジャー初制覇を狙う馬場ゆかり(28=ビックカメラ)が通算6オーバーで単独首位。笠りつ子(23=TKUテレビ熊本)と李知姫(32=韓国)が2打差の2位につけた。
【第3R】

 「疲れましたあ」

 宮里の第一声が全選手共通の思いだったに違いない。海外メジャーの経験が豊富な宮里も「相当神経を使った。米国でもこんなのないです」とその難易度の高さに苦笑いするほどだった。

 狭いフェアウエーと極小のグリーンに深いラフ。さらに、この日は強風が距離感を狂わせ、その風がグリーンをどんどん硬くした。ウエッジで打っても容易に止まらず、馬場や宮里美は「コンクリートみたい」と表現するほどカチカチだった。

 そんな中でも宮里は1番で8メートルのパットを決め、ガッツポーズとともにバーディー発進。その後も「グリーンに乗せるだけでも難しい。とにかく真ん中に打っていくつもりで」と安全第一のゴルフを貫いた。

 右脚付け根痛は「きょうは一番良い状態」と痛み止めの薬を必要としなかったが、今週ずっと続くせきの症状はひどくなっている。その影響からガス欠となった終盤は、17番パー3で「貧血みたいにクラッときた」と左に大きくひっかけ、池に落としてダブルボギー。続く18番もボギーで終えた。それでも、コース状況を考えれば「凄くいいプレー」と74のスコアにも十分に納得できた。

 ツアーの歴代最多ストローク優勝となった01年大会(14オーバー、室蘭GC)に匹敵する難しさとなっている今大会。当時高校1年で5位に入った宮里は「あの時はアマチュアで攻め方も分からず、何となく頑張った結果。今回は自分の打っていくポイントに集中できている」と違いを語る。

 ホールアウト後は体力回復を優先して、練習せずに宿舎に戻った。「あと一日、自分のゴルフができれば結果はついてくる」。3打差から目指す2度目の女子オープンタイトル。コースは険しく、体調は万全ではないが、やるべきことは分かっている。

続きを表示

2011年10月2日のニュース