公傷制度は当面見送りへ 大相撲の八百長防止策

[ 2011年5月2日 19:18 ]

 日本相撲協会が八百長問題の再発防止策としての新たな公傷制度の創設を、当面は見送る方向であることが2日、明らかになった。同協会は4日の臨時理事会で再発防止策を決定する。

 公傷制度は、大けがを恐れて八百長に手を染めることを防止する狙いで、大相撲新生委員会(委員長=島村宜伸元農相)が4月15日に相撲協会に提言した8項目の防止案に含まれていた。しかしこの日、同協会を訪れ、幹部と面会した島村委員長は「公傷制度には抵抗があるみたいだ。先送りかな」と述べた。

 本場所で負った大けがを番付面で救済する公傷制度は、認定の甘さが休場者続出につながったとして2003年九州場所を最後に廃止された。

 提言には「過去を教訓とし、適正妥当な新公傷制度の発足を検討する」という形で盛り込まれていた。相撲協会幹部は2日、「昔の失敗もある。慎重に議論しなければならない」と話した。

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2011年5月2日のニュース