白鵬に八百長問題の余波…CM打ち切りで被害1億円!

[ 2011年2月8日 06:00 ]

白鵬の体調不良で稽古を休む事を報道陣に話す宮城野親方

大相撲・八百長問題

 八百長問題の余波は一人横綱にも波及した。3月13日に大阪府立体育会館で開催予定だった大相撲春場所の中止が決定してから一夜明けた7日、横綱・白鵬(25=宮城野部屋)は体調不良で朝稽古を休んだ。記者会見を拒否した前日に続いて公の場に姿を現さず、ショックを隠しきれないもようだが、追い打ちをかけるように、CM契約していた住友林業、富士ゼロックスがともにCM打ち切りを決定。金銭面でもダメージを受ける形となった。

 この日も白鵬が八百長問題について語ることはなかった。取材対応を断った前日に続き、体調不良を理由に朝稽古を休んだ。師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)によると、朝青龍の持つ史上1位の7連覇を狙うはずだった春場所の中止に関する話も「ひと言も言っていない」という。しかも、この日から東京都墨田区の宮城野部屋では「見学をお断りさせていただききます。ご理解の程、よろしくお願い申し上げます」との紙が玄関に貼られ、稽古が非公開となった。一連の八百長問題が明らかになった2日以降、公の場でコメントしていない一人横綱は“八百長ショック”に大きな打撃を受けているようだ。

 追い打ちをかけるように、残念なことが判明した。白鵬が出演するはずだったCMが八百長問題を受けて全て吹っ飛んでしまった。今月5日から放送予定だった木造注文住宅の住友林業は「社会に与える影響を考えた」と当面の中止を明言。ただし、事態が収まれば放送開始予定で、契約金については「変わることはない」と明かした。

 1月から白鵬を起用したCMを放送していた富士ゼロックスは、この日になって放送中止を決定。契約金については「分からない」と言うが、白鵬と富士ゼロックスは少なくとも今後半年後まで契約済み。このままCMが再開されずに契約延長もなくなれば、大きな痛手となる。有力広告代理店関係者は「一流タレントの相場である契約金1億円まではいかないが、5000万円以上はある。7000万円程度ではないか」と白鵬の損害を予想。中止となった春場所では、昨年同様に全勝優勝を果たしていれば優勝賞金や懸賞金など合わせて3600万円以上を手にできるはずだった。CM契約額を合わせれば損害額は1億円を超えることになる。

 宮城野親方は「あす(8日)は(稽古に)来るかもしれない」と話した。心身ともにダメージを受けている様子の現役トップが、八百長問題に揺れる角界について口を開く日が待たれる。

続きを表示

2011年2月8日のニュース