遼、飛ばした!自己最長372・5ヤード

[ 2010年12月19日 06:00 ]

昨年の記録を更新し372・5ヤードを記録した石川のショット

 石川遼(19=パナソニック)が自身の最長不倒記録を更新した。18日、沖縄・カヌチャGCで行われたドラコン大会「L―1グランプリ」に出場し、昨年の367ヤードを上回る372・5ヤードをマークした。もっとも重点的に練習してきた1Wの成長をはっきりと数字で示し、平均飛距離300ヤード到達を来季の目標の一つに掲げた。

 遠くに見下ろす辺野古の海へ思い切り1Wを振り抜いた。ボールは秒速56・2メートルのヘッドスピードで打ち出され、ややドローがかかって飛んでいった。飛距離は372・5ヤード。石川は笑顔でドラコンプロたちとハイタッチを交わした。
 「感触は良かったし、ほんのちょっとドローめに打ったのが良かった。これが370ヤードのショット(を打つ感覚)なんだと思った」
 ティーグラウンドからは約30ヤードの打ち下ろしで、わずかな追い風。フェアウエーに落ちてからも傾斜にうまく乗って距離を稼いだ。1Wは昨年と同じくドラコン用のもので普段よりも2インチ長い47インチ。ロフト角は10度から8度に立てられている。シャフトが長い分、ヘッド体積は400CCから430CCにサイズアップ。全体としては10グラムほど軽い仕上がりだ。
 ドラコンプロたちは左右に大きく曲げることも多かったが、石川は6回の試技で5回計測ゾーンをとらえた。「これぐらい真っすぐ飛べば試合で使ってもいい」と冗談めかしたが、急激な長尺化は他のクラブとの兼ね合いもあって難しい。だが、この日はドラコン用以外にも0・5インチ長い1Wを用意してもらい「構えたら違和感はなかった」と話すなど、段階を踏んでの長尺化は頭にある。
 昨年の大会よりも約5ヤード記録を伸ばし「1年間しっかりトレーニングも練習もしてきた。それが5ヤードにつながっている。来年は380ヤード飛ばしたい」と自信をつかんだ。昨年は292・37ヤードで9位だったツアーでの平均飛距離は今季296・79ヤードで3位。「300ヤードという数字が見えてきているし、来年は目指そうと思っている。今回で“飛ばし”への探求心もさらに深まった」。得意の1Wにさらに磨きをかけ、大台突破を誓った。
 ≪ツアーでは361ヤード≫公式に計測された石川のドライビング・ディスタンスは、昨年の今大会で記録した367ヤードがこれまでの最高だった。ツアーでは昨年の全米プロで361ヤード(初日、15番)、国内では昨年パナソニック・オープンで349ヤード(初日、14番)がある。

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2010年12月19日のニュース