「薬物検査手続きは適正」元露鵬らの賠償請求棄却

[ 2010年12月10日 16:50 ]

 大麻の陽性反応が出て日本相撲協会を解雇されたロシア出身の元露鵬、元白露山の兄弟が、「薬物検査や解雇手続きに問題があった」として伊勢ノ海親方(元関脇藤ノ川)ら協会の元再発防止検討委員会メンバー3人に計1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は10日、請求を棄却した。

 安浪亮介裁判長は「精密検査で2人の尿が使われたのは間違いなく、検査の手続きが公正さや適正さを欠いたとはいえない。親方らが警視庁に通報したのも犯罪の有無の解明を捜査機関に委ねようとした正当な行為」と指摘した。

 判決によると、協会は兄弟とは別のロシア人元力士が大麻取締法違反容疑で警視庁に逮捕されたのを機に2008年9月、十両以上の力士を対象に尿検査を実施。1回目の簡易検査、2回目の精密検査でいずれも大麻の陽性反応が示されたとして兄弟を解雇した。
 兄弟が協会に力士としての地位確認を求めた別の訴訟も11月に東京高裁が一審に続いて請求を退けており、兄弟側が上告している。

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2010年12月10日のニュース