藍　躍進の秘訣は小技

　宮里藍が今季米ツアー４勝の秘訣をのぞかせ、初日の首位に立った。

　決してショットがピンにからんだわけではない。しかし、前半のアウトはパーオンした４ホールですべてバーディーパットを決め、グリーンを外した残り５ホールはアプローチを寄せてパーをセーブ。９ホールすべて１パットと、躍進の原動力となった小技がさえた。
　今季の国内戦はこれまで、海外の試合に出場して帰国直後だった。今回は前週に帰国し、沖縄で休養した。「心身ともにリフレッシュできた」と、万全の状態で臨んだのも大きい。
　目標とするプレーヤー・オブ・ザ・イヤー（年間最優秀選手）のほか賞金女王という、米ツアー主要タイトルも手の届くところにある。この試合の後の国内戦出場は日本女子オープン選手権だけと、米ツアー重視のスケジュールを組む。
　だが、この大会にかけるモチベーションは決して低くない。「日本ではギャラリーの声援がすごいので、自然と力が入る」。優勝すれば、米ツアーの前女王ロレーナ・オチョア（メキシコ）の引退後、目まぐるしく入れ替わる世界ランキング首位の座を、４週ぶりに取り戻すことが濃厚となる。