賭博力士発覚 前途多難…緊張した面持ちの新理事長

[ 2010年8月13日 00:07 ]

 急転直下で新理事長が決定した。12日午後に東京・両国国技館で行われた、この日2度目の日本相撲協会臨時理事会。武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)の後任に決まった放駒新理事長(元大関魁傑)は緊張の面持ちで記者会見に臨み「日本相撲協会の道筋を付けていきたい」と決意表明した。

 野球賭博問題など難題山積の相撲界のかじ取り役を担う。これまで巡業部長を務め、11日までの夏巡業で一連の不祥事について、相撲協会代表として土俵上で謝罪した。
 独立委員会の奥島孝康座長が「第三者の方がメリットはあると個人的に思った」と話すなど、外部理事長を求める声も根強い中、力士出身者を代表して難局にぶつかる。
 新理事長は「本当に迷いがあった。大勢の方の推薦を受け、引き受けるしかないと決意した。最大限努力したい」と力強く話した。会見に同席した出羽海理事(元関脇鷲羽山)は「クリーンなイメージが一番」と選任した理由を挙げた。
 新理事長が決意を示した直後、野球賭博への関与が新たに発覚した松ケ根部屋の力士が謝罪会見し、相撲協会の前途多難な道も想像させた。十両の松谷関は「報道で暴力団の話が出て、怖くて言い出せなかった。処分は真摯に受け止める」と頭を下げ、三段目の若力堂も「話が大きくなって言い出せなかった」と謝った。同席した松ケ根親方(元大関若嶋津)は「自分の指導方針がどうだったのかと思う」と憔悴した顔で話した。

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2010年8月13日のニュース