豊真将 初ストレート給金に「不思議な感覚」

[ 2010年7月19日 06:00 ]

豊真将(右)が、引き落としで豪風を破る

 大相撲名古屋場所8日目は18日、愛知県体育館で行われ、2日連続の大入りとなった中日は平幕の豊真将が自身初の全勝ターン。横綱・白鵬と、琴欧洲を破った鶴竜も無傷の8連勝となった。

 誰よりも自分自身が一番驚いていた。日本人でただ1人勝ちっぱなしの豊真将が、豪風に逆転勝ちして自身初のストレート給金。

 「まだ無敗なんですよね。信じられない。不思議な感覚で気持ちいいっすね」。NHKのダイジェスト放送用に、幕内勝ち越し1号のインタビューを受けたが、「生中継ならもっと良かった」と冗談も口にした。

 「(錣山)親方(元関脇・寺尾)から“右の押っつけに気をつけろ”と言われてたのに食っちゃった。相手がどう来るか考えすぎました。単純に当たって出れば良かった」。今場所最も苦しんだ。豪風の右押っつけといなしに2回も体勢を崩した。しかし、土俵際に追い詰められると、とっさに右に動いて突き落とし。場内は大歓声に包まれたものの、土俵下で審判を務めていた師匠の錣山親方の視線を気にしてか、花道を引き揚げるまで表情を緩めなかった。

 山口県の実家にいる父・洋行さん(56)からは連日、熱いメールが届いている。「オヤジから毎日メールが来ます。“脇を締めなさい”とか相撲論を語られて、今場所はまだ一番ぐらいしか褒められてません。めんどくさいから返してません」。そのセリフとは裏腹に声は弾んでいた。

 「どうせなら行けるところまで行きたい。連勝を伸ばしたいです」。先場所は首のケガで0勝7敗8休。勝ち越しぐらいで満足できるはずは、もちろんない。

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2010年7月19日のニュース